持たざる消費 日経春秋 |
や設備、組織の一部を外部に出すことでコスト削減と環境変化への対応力につなげた。これをもじるなら、いま消費者が日を向ける先は「持たざる消費」かもしれない。
▼隣の車が小さく見えます。マイカーが持ち主の地位を示した時代、そんな宣伝が大衆の心をくすぐった。販売不振に悩む自動車関連分野で現在、伸びているのが会員制で一台の車を共有するカーシェアリング。出費が減るうえ駐車場の確保などの煩わしさから解放されるのも魅力だという。
▼家の分野でも新しい動きがある。東京郊外の町にこの夏完成した小ぶりなマンションは入居者の希望で見晴らしのいい上層階に共有のダイニングキッチンを設け、外のテラスに木や花を植えた。
それぞれが狭いベランダなどを持つより快適で、住民の交流につながり安心も生む。苦の長屋に似た空間共有の知恵だ。
▼自転車に傘、ベンチャー向けオフィス、ネット動画に「父と息子が一緒に遊べる玩具」まで、共
有をキーワードにした新ビジネスが急速に広がる気配がある。カーシェアリングは駐車場運営やレンタカーの会社が力を入れたのが普及に弾みを付けた。景気後退や節約指向をただ嘆くか、好機と見るか。差は大きい。
マンションの共同キッチン?テラスは、面白い考え方ですね。どんな、生活になるのか?
新しい試みとして、注目です。
だいぶん前の、日経春秋からでした。