カンヌ受賞の名画「赤い風船」52年ぶり復活 |
■7月26日(土)~8月1日(金) ……… 12:40/19:00
■8月2日(土)~8月15日(金) ……… 10:00
<日経新聞 文化往来より>
一九五六年に制作され、カンヌ国際映画祭のパルム・ドールを受賞したアルベール・ラモリス監督の名作「赤い風船」が五十二年ぶりにスクリーンによみがえる。たった三十六分の短編ながら、公開時には世界中で大ヒット。日本では絵本作家いわさきちひろの絵本にもなって長く親しまれてきた。
長く著作権の問題で上映ができなくなっていたが、デジタル修復され、二十六日から東京、大阪など各地の劇場で順次公開される。
街灯にひっかかっていた赤い風船。パスカル少年がはずしてやると、風船は意志をもっ生き物のようにふわふわと動き出す。少女が手にする青い風船を追いかけたり、パスカルと風船の友情をねたんだ子供たちに囲まれて・・・。セリフはわずかで物語もシンプル。が、全編に流れる詩情と、奇」跡が起こるラストシーンのあざやかさに目を奪われる。石畳の街路や広場、昔ながらの商店の店構えなど、五〇年代のモンマルトルの町並みの映像も珍しく貴重なものといえる。