書評より 知識デザイン企業 |
本書の問題意識自体はシンプルで明確だ。現在、日本企業は大きな転換期を迎えるなか、こ
れまでと違った経営を志向すべきではないかという点である。
ほとんどの企業はここ数十年収益性の低下がとまらず、今や利益がなくなる寸前に立ち至っている。理由はハッキリしている。経済の成熟化、商品のコモディティ化である。では、そうしたなか、企業はどう舵取りをすべきか。
本書の回答は単体製品志向や品質志向、シェア志向の経営をまずやめること。そして知識デザイン、つまり「知をまとめる力」をもつべきことである。
知識デザインというのは著者独自の概念だが、その要素には先見力(媒介する力)占革新力(創造
言語を活用する力)、形成力(製品に多様な要素を総合する力)が含まれる。
先に野口悠紀男氏の講演を聞いたときに、株式市場で日本だけが大幅に下がっているのは、
産業構造が古いということに起因するのではないかとの指摘であった。
例としてあげていたのは、アメリカの製造業人口は10%に対して、日本は20%以上あるというこである。(これでは、コスト競走の泥沼に入るだけではないか)
その指摘と、この本の主題は近いと思われる。
それなのに、それなのに、日本の現在の政治はあまりにも、古いとしか言いようがない!
自分としては、期待していた民主党であるが、どうにも・・・結局副総裁を総裁にすることになるなら、あまりにも馬鹿げているのではないのか!
反対の反対ではなく、総裁候補を自分で見つけてきたらどうだろうか!