メイ・サートンさん74歳の日記 |
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2019年 12月 08日
読みたくなりますね・・・老境を味わってみたい!
病を得て気づくことがある。心臓病に苦しむ著者は、自宅の階段を上る途中で息が切れてしまう。だがふと目を向けたポーチで光が変化する様子を、一時間も見ていられる。 あるいは長椅子に寝転がりながら、青いガラスの花瓶に活けたシヤクナゲの白い花が、午後の光に浮かぶのを眺める。「部屋全体に花の存在感が満ちあふれ、私はただそこに横になって目を奪われていた」 海辺に近い、アメリカ東部ニューイングランドの一軒家に一人で棲む彼女は、なかなか遠くまでいけない。だがその日常は冒険と気づきに満ちている。時間をかけてシーツの皺を伸ばす。今までただこなしていたことが歓びとなる。 彼女は孤独だ。でも寂しくはない。聞こえてくる波の音。鳥たちの声。庭に植えた多くの花々。その中を子猫のピエロが駆け回る。 そして何より有り難いのは多くの友人たちだ。 わざわざ遠くから、土産物を携えてやって来てくれる人々。健康だった頃より、彼らの心が直接、深く入ってくる。「日々くり返される小さな喜びや失望を分かち合うことで、互いにうちとけた気持ちになれる」。彼らの繊細さこそが、なによりのご馳走だ。 もちろん、心を開くことは、傷つきやすくなることでもある。返事を期待する多くの手紙に応えられず苦しみ、美容院で無視されて涙を流す。嫉妬にかられて攻撃してきた人物の記憶に揺さぶられる。 著者は自分の弱さを余さず書く。そのとき、読者もまた彼女とともに苦しんでいる。だからこそ、窓から差す光のような突然の美しさもともに昧わえる。 朝、ベツドで横になったまま、彼女は詩が降りてくるのを待つ。そうして彼女は心の奥底に深く潜り込む。自分自身と出会うこと。日々の微細な変化をたどりながら、著者はエミリー・ディキンソンのように、富とは関係のない豊かさがあることを敦えてくれる。 May Sarton 1912〜年。ベルギー生ま。作家、詩人、エッセスト。『海辺の家』70歳の日記』など。 評・都甲 幸治 この書評がうまいのか、読みたくなるし、メイ・サートンも好きになりそうです。 でも「私の愛する孤独」では、そうとうきつい一面も見せていました。どうしよう・・・・・ やっぱり、読んでみたいですね。 参考
川本三郎さんの「本のよい話」の中にも、 ・ニューイングランドの森のなかでの静かな独居。花を育て、音楽を聴き、瞑想に時を過ごす。老いた女性のひとり暮らしというとわびしい感じがつきまとうが、メイ・サートンの孤独な暮らしは自立に富んだ、豊かで贅沢なものだった。「神さびた」(静かで落ち着いた)という美しい、古風な言葉が出てくるし、「賛歌」には、「ほめうた」とふりがながつく。
by nandemokoukisin
| 2019-12-08 13:48
| 読書ヒストリー
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