不幸な国の幸福論 加賀乙彦著 |
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2018年 07月 04日
10年も前の本なのに、全然、ふるさを感じませんね・・・・・震災の前に書かれたとは、とても思えまえん。
日本の医療費は高すぎると思っていたが、OECDの各国に比較すると低いのか・・・・それでも、持続可能にするのは至難の技のような途方にくれるような 税金、保険料を払ったあとの還元率が、これまた、低いんですね。ここを改善するのが、民主党の肝だったはずなんですが、見事に潰されてしまいました。 自民にじゃなくて、国民にです。 すべてを方向転換して、いかなければ、ジリ貧になるのに、日本ではその危機感もなく、安倍さん一強と騒いでいる、なんで? 生き方として、 「今、ここ」 が、すべてかと思ってきたが、なるほど、これにとらわれないことも大事なことと思えてきました。 日本国民必読の書ですね! <抜書> ・真に悩む、悩み抜くということは、自身の苦悩を材料に考え抜くということでもあります。・・・・今の自分にできる対策は何かと考える習慣のある人は、自己憐憫の罠や自分の不幸を誰かのせいにしたくなる心の動きに、そう簡単に飲み込まれはしません。 ・自尊心が低いと無力感や不安感にとらわれて情緒不安定になりがちですし、失敗を恐れる気持ちが強いため、何かに挑戦して経験を積み重ねることがなかなかできない。 ・昨日より少しでも成長したいと願い、自分なりに努力を続けられるそれが「オトナの自尊心」であり、失敗や傷つき体験を繰り返しながら少しずつ自信を育てていって初めて身に付くものだと思います。 ・ミスウォンティング=「欲求ミス」とは、自分が本当に望んでいるものではないものを欲しがること。 ・年間30万人もの人間を自殺や自殺未遂追いやっているさらに大きな要因は、この国のセーフティーネットの貧困さであり、また国民から安心や希望、人と人とのあたたかなつながりをうばう社会構造にあるのではないでしょうか ・GDPは2位、社会保障は先進国で最低水準 GDPに占める社会保障給付費の割合は17.7パーセント。OECD加盟29カ国中、23番目です。・・・総医療費の対GDP比は約8パーセント、OECD加盟国30カ国中、21位。30数兆円の総医療費のうち国庫負担は25パーセントで、1980年当時と比べて2002年では5パーセント削減されています。 年金水準も、OECD諸国中、下から2番目。新たに労働市場に入った人が老後に受け取れる公的年金は、所得層も単身男性で現役じの所得の約34パーセント(OECD平均59パーセント)になる見通しです。高齢者が貧困に陥るリスクも05年時点で22パーセントと、OECD平均より9%パーセントも高い。 ・支払った税金や保険料が国民にどれだけ社会保障サービスとして戻ってきているのか、社会保障還元率を確認しておきましょう。日本は41.6%と先進国では最低水準です。高福祉だが高負担だとわが国のリーダーたちが批判してきたスエーデンは75.6%、イギリスやドイツで約60パーセント。先進国で唯一国民皆保険がなく、病気も貧困も自己責任という意識の強いアメリカですら、53.2パーセントが還元されています。 ・わが国の社会保障は、なぜこれほど貧弱なのか。話は簡単、経済が発展したことでお金を、さらなる経済成長のために使ってきたからです。特別会計*も含めた日本の国家予算は200兆円ぐらいですから、50兆円と言えば4分の1。こんなにも土木建築に費やしていたら、他のことにますよさんが少なくなるのは当然でしょう。 ・護岸工事にテトラポットを使うと波の作用で砂の流出が早まって海岸の浸食が激化することがわかり、アメリカでは80年代から堅固な護岸工事を禁じる週が増え、既存の護岸設備の撤去を命じている州も出てきました。 ・日本はアメリカの軍事費よりはるかに大きな額を土木建築に注ぎ込み続けたために、ソフトウェアなど先端的な産業の成長が遅れてしまった。それも、90年代に日本経済が失速した理由の1つではではないか。 ・50年後、100年後の日本を見据えて新しい産業を育成し、出生率や食料自給率を高めるための対策を行うのではなく、半世紀にもわたって目先の利益と経済成長ばかりを優先し、ほとんど車の通らない道路や利用者のいない箱物施設、何十年も前に計画され今や益より害のほうが多いと分かっているダムを、全国津々浦々につき作り続けていった。 ・姨捨医療制度をつくった真犯人 郵政選挙の大勝利で、私たちの暮らしに関わる重要法案がすいすい可決され、成立していきました。障害者自立支援法しかり。・・・・所得額に応じて異なっていた所得税の税率を一律10パーセントにし、高所得者が減税、定食読者は大増税となった税制改正しかり。 ・戦前、多くの人が時代の空気に流されていったように、敗戦から60年目の郵政選挙でも同様のことが起きていたのではないでしょうか。かつても今も、日本人の本質は変わっていない。いや、前以上に流されやすくなっていると言えるかもしれません。 ・目の前に現れた珍しいもの、新しいもの、より面白そうなことにひょいと飛びつきがちな成功を、時の権力者たちにうまい具合に利用されてもきました。・・・・1971年の「沖縄密約事件」などは、その典型でしょう。当初、世論は政府批判で盛り上がっていたのですが、記者が不倫関係にあった事務官を唆したという記事が週刊誌によのると、一転。他のマスコミも男女のスキャンダルという角度から事件にスポットを当てたものだから、あの記者はけしからんという声が高まり、毎日新聞に対する不買運動まで起きた。そうして、肝心の密約についての追及はうやむやになってしまったのです。 ・たとえ事件化し、関係者が逮捕されたいクビになったりしてもトカゲの尻尾切りで、癒着の構造にまでメスが入ることがないため、別の人間たちが同様の罪を犯す。 ・市民とは、自分のまわりの世界がどう組織されるかは自分の行動にかかっていると、おりにふれて自らに言い聞かせる人間である。(中略)市民は、時に不正に対して憤り、何とかしなくてはいけないと思いたって、社会にかかわっていく。受け身の姿勢では、市民としての立場を失うことになる。 ・八十年の人生の中で読書を重ね、 自分のなりに考えた果てに気づかされたことがあります。それは、幸福を定義しようとしてはいけない、幸福について誰かがした定義をそのまま鵜呑みにしてはいけないということ。幸福とはこういうものだと考えたとたん、その定義と自分の状態とを引き比べ何かしらのマイナスを見つけてしまう傾向が私たち人間にはあるのですから。 ・自分は不幸だという思い込みから自由になることで、世間が彼女に貼っていた「かわいそうな人」というレッテルを話剥がし、幸福に向かって歩みだした。 ・「〇〇より幸せ」という考え方は、いとも簡単に「〇〇と比べたら不幸」と裏返ってしまうものです。 ・生きがいというものは、人間が生き生きと生きるために、空気と同じようになくてはならないものである。しかし、私たちの生きがいは損なわれやすく、うばい去られやすい。 ・人にために何かをするということ。それこそが、「私は必要とされている」「私には生きる意味があるのだ」と実感できる最も簡単な、そして誰にでも可能な方法です。誰かの役に立てているという素朴な喜びは、自己肯定感へとストレートに結びついていく。生きがいを感じながら生きていくエネルギーの源となるのですから。 ・すべての人間は、全宇宙にたった一度、二つとないあり方で存在している。そして、その一回性と唯一性が他に類を見ない、人それぞれの運命をもたらす。 ・常にどんな状況にも意味がある。苦しむことにも意味があるのだ。だから、人生に期待するのをやめて、人生から自分が何を期待されているかを考えよう。 ・一つの場における人間関係に行き息苦しさを感じても別の場でリフレッシュできるので、心にゆとりが生まれ、関係を悪化させずにすむ。他人に対しても、欠点だらけの自分という人間に対しても、随分と寛容になれた気がします。 ・人生の一部として「今、ここ」を眺める。今のいじめは昔以上に陰湿且つ残酷なものになっていると聞きますが、それでも「今、ここ」の呪縛から自分を解き放つことができれば、そこまで追い詰められずに済むのではないでしょうか。 ・「いじめはいけない、相手の気持ちを考えなさい」と注意する。しかし残念ながら、いじめというのは人間性の本質に根ざした問題であり、決してなくらないものなのです。・・・むしろ、いじめはあって当然と考え、いじめに負けない心の免疫力を上げていくことが大事なのではないでしょうか。 ・人間の体が異物を排除する免疫機能には、生まれながらに備わった「自然免疫」と、同じ異物が2度目に侵入してきた時前回よりも素早く強く反応する「獲得免疫」とがあります。心も体と同じで、痛い目にあうことで免疫力がパワーアップする。苦しみというをヤスリによってしか磨かれないものがあるのです。 ・先進国と呼ばれる国に住む人間の際限なき欲望が、それ以外の国の人々や他の生物たちを追いつめ、環境を破壊しています。・・・そろそろ「 快楽の踏み車」 から降り、足るを知ることを学ばなければ、 本当に取り返しのつかないことになりかねないのです。 ・神よ、私たちにお与えください。/変えることのできないものを受け入れる冷静さと./変えることのできるものを変える勇気を。/そして、その二つを見分けるための知恵を。 ・今の日本が生きにくいと思うなら、誰かが生きやすい国にしてくれるのを期待するのではなく、自分たちで変えていこうとしなければならない。・・・・この国の主権者としての責任と権利を自覚して、選挙によって自分たちの意思を表明し続けなければならない。 ・やすやすと流されないためには、まず「情報リテラシー」を鍛える必要があります。情報リテラシーとは、マスメディアや公的機関、インターネット、広告、書籍や映画などが発信しているさまざまな情報を主体的に読み解いて、その真偽を見抜き、活用する能力のことですある。 ・福祉も環境も犠牲にして経済成長を優先してきた国が、経済面でも遅れをとってしまうとは、なんとも皮肉な話ではありませんか。 ・「自分さえよければ」式幸せ追求の象徴だったアメリカ主導の新自由主義が破綻し、今、世界が混乱の中にあります。わが国は特に大きな影響をこうむっているわけですが、見方を変えれば、これはチャンスではないでしょうか。戦後ずっとアメリカに追随してきた日本が自立する絶好の機会であり、経済成長を重視するあまり生活者としての人間や環境を軽んじていきた生き方に決別するチャンスなのだと思います。 ・土地土地の風土に合った伝統的な食文化や環境大切にしよう、高速型のライフスタイルを改め、ゆったりとしたペースで生活を楽しもうと考える人が増えていけば、世界は少しずつであってもよくなっていくはずです。 ・地球という限られた世界の中で、受け取れるパイは限られているのです。それを自覚し、みんなで少しずつ我慢しあって、持続可能な、環境にやさしい社会に変えていく。一握りの人間だけが得をし、その一握りを目指して競い合う社会から、大きな得はなくてもみんなが大きな損をせずにすむ社会に変えていく。経済成長至上社会から国民の暮らしを優先する社会へと舵を切るよう、国に求めていく。 ・人間が生きていくうえで最も大切なものは何か。そう問われたら、あなたは何と答えるでしょうか。私なら、希望と答えます。希望さえあればどんなにつらい状況にあってもなんとか歩き続けていける。…そう簡単にくじけはしない。 ・スープルとは、日本語にすると「しなやか」とか「柔軟な」という意味です。曲げられても折れない若竹のようなイメージの言葉なのですがてんこのスープにこそ、困難な時代に生きる私たちが希望について考えるときのキーワードになる。まず、希望を探すときがスープルでありたいものです。 ・幸福の源泉は「しなやか」な精神。自分の望んだとおりの人生をおくれる人など、ごく一握りにすぎません。願望を達成することが人生の幸福だと考えるならば、ほとんどの人が不幸にならざるを得ない。だから、成就できれば嬉しいし、そのために努力はするけれど、成就しなくても致し方ないというぐらいのスープルな構えているのがちょうどいいように思います。 ・希望とは単に<ねがい望むこと>というより、未来を見すえながら歩いていく過程でふっと心にともるものーそんな気がするのです。 ・これがなければ幸福になれないという思い込みを捨てること。自分が不幸だと決めつけず、身の回りにある小さな幸せに目を向けていくこと。「今、ここ」にとらわれず、場を広げ、人生というロングスパンで自分の置かれている状況を見ようとすること。挫折も幸福になるための要件だと考えること。今の混乱をチャンスと考え、これまで自分たちを縛っていた価値観を見直し、人にも環境にも優しい生き方を模索していくこと…。 ・そう、スープルな精神こそが幸福の源泉である。しなやかに生にこそ希望があるのです。 ・「老い」を楽しむ 必然的に、老年においては「待つ」ことが日常になります。 ・つまり老いとは、人間の心身を疲弊させ、ゆとりを失わせる思考パターンや生き方から脱却するチャンスでもあるのではないでしょうか。 ・「できないこと」の中にある豊かさ。時間はかかるものの、頭が冴えていたころ若い頃とはまた違った広がりや中身が小説世界に生まれたりもするのです。生きとし生けるものは、みな年をとる。世界一の富豪だろうと老化を止めることができません。ならば、老いを嘆き若かりし日を懐かしんだり、アンチエイジングにやっきになったりするより、スムーズに動いてくれなくなった今の体と頭で生きる日々を楽しむようにしたほうが、体にも精神衛生にもいい。そしてまた、そんなふうに老いを楽しんでこそ、老いの中にある豊かさを味わうことができるのだと思います。 ・アポトーシスとは、一言で言うなら「生きるための死」。個体をよりよい状態に保つため、遺伝子によって計画的に引き起こされる細胞の自壊のことです。 ・生の中には死が内包されており、死がそれを支えている。同じことが、一人ひとりの人間の死についても言えるのではないでしょうか。 ・より多くの、より良きものを残して、この世を去りたい。そう願って、自分なりによりよく生きようとすることが、今このときの幸せにもつながっていくような気がします。 ・書き上げることができようができまいが、一日に一行しか書けなくなろうが、書き続けている限り、私の希望が失われることがないのですから。そして歩いていく途中で死が訪れるのでしょうけれど、それでも構わないから自分のできる範囲でやりたいことをやる。それこそが私にとって最高の幸福なのだと、今は考えています。 ・自然は、傲慢になりすぎた人間を謙虚にし、思索的にしてくれる。自分たちもまた全体の一部であることを思い出させ、感謝の気持ちを呼び覚ましてくれる。自分と自分のまわりにいる者の幸せを願い追求し続けた結果、とてつもない不幸を招き寄せようとしている私たちにとって、それは今や非常に大切なことなのだと思います。 特別会計か?一般会計予算と特別会計予算の純計はここ数年で220兆円~240兆円くらいになるんです。
by nandemokoukisin
| 2018-07-04 10:04
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