「レジェンダリーサービス-感動と伝説を生むサービス」を聞いて-その2 |
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2006年 07月 28日
「■リッツ・カールトン・ホテル高野登氏の講演
前回はリッツカールトン・ホテルの従業員第一という企業理念に基づくES経営と感動を呼ぶサービスの数々の事例をご紹介してきました。 今回はリッツ・カールトン・ホテル(以下リッツと略することあり)の人材育成や教育についてからはじめましょう。 ◆人財の獲得、育成 クレド(理念や,考え方,行動指針などをカードに書いたもの)にあるようなことをするのはなかなか難しい。すぐできるようになるとはかぎらない。そこでリッツの人材、そこで働く人に対する考え方は次のとうりである。 ★人材ではなく人財 最近、人材の材を"財"、財産という字で書く、これは新しい造語だと思うが、これはもうじき造語ではなくなってその言葉が一般になると思うが、やっぱり材料の”材"を使っているとリソースですよね、ヒューマンリソース。 でも財産の"財"を使うとこれはアセットだからヒューマンアセット、とするとやはりその見方がどうしても変わってきてしまう。 人材というのは言われたことをキチンとやれる人材であって、組織の歯車(部品、材料)的イメージ。 一方人が"財"と書く人財というのは会社に対して財を運んできてくれるという意味も含まれているので意味合いが全然違う。 リッツがどういう人たちと仕事をしたいのか。或いはリッツがどういう人達に対してアピールしたいのか、この二つが今度は非常に大事になってくる。 ★採用の考え方:“5年後、10年後の企業の健康は、栄養素となる「人」の選択 で決まる” 自分の健康を考えるとき、体内に入る食事や飲み物、サプリメントについて、そ れなりに時間をかけ、気をつかっていろいろ考えるが企業も同じです。5年後、 10年後も企業が健康体でいられるかどうか。一番大きな要素は「人」です。どう いう人=栄養素がホテルに入ってくるかによって今後の健康が決まるのであれば その人たちを選ぶときに時間をちゃんとかけなきゃいけない。 リッツの場合、「雇う」という言い方をしないで、必ず「選択」と呼び。スタッ フはホテルを選び、我々もスタッフを選ぶという相互選択の関係。 ★1人のスタッフを選択するのに約5人が時間をかけて面接 じっくりと時間をかけてコンセンサスをとりながら選択をするシステムがあ る。(クオリティ・セレクション・プロセスという) システムがちゃんとできていないと、見た目はいいけれども栄養がないスタッフ を選んでしまうことも中にはあるわけですよ。だから、私たちはリッツの考え方 をわかって、手をつないで一緒に歩き、走ってくれる人を選びたい。 そのための仕組みをつくっています。この仕組みもまだ完璧ではないですが、少 しでもいい人たちがリッツを選択してくれる確率を高くする仕組みを考えている わけです。 ☆例えば面接ではこんな事を聞く その人となりや生き様を聞く。例えば「この2週間の間に大切な人の為に,その 人を喜ばせるために何をしてあげましたか?」等 その人の価値観の中に大切な人に何かをしようとする心(感性)があるかをみる。 ☆どういう人たちに入ってきてもらいたいか、一例 例えば、地下鉄の優先席だけが空いていたとき、 ・「平気で座って携帯をかける」という人たちをグループA、 ・「必要な人がいないようだから、とりあえず座ろうと座って一瞬考えて携帯は きる」という人たちをグループB、 ・「ここは優先席だから立っていようと座らず携帯も電源を切る」という人たち をグループCとします。 それぞれのグループの人たちが300人集まってホテルを運営するとしたら、それ ぞれが醸し出す組織としての温度が感覚的にわかりますよね。 リッツは、グループCの感性を持った人や、それに近い感性の人たちを集めたい。 それによって、ホテルの中で醸し出す雰囲気、お客様に伝わっていく温度は全然 違ったものになるはずだと認識しているんです。だから、その仕組みをきちんと つくっておかなければいけない。ここが一番大きな部分です。 ●素材の段階から慎重に選ぶ 感性の合う人しか入れない リッツは従業員を大事にするが採用する時からリッツに合う人,感性の合う人し か採らないようじっくりと選ぶのですね。 ◆リッツの人財育成 入社した後どう育てているか では採用した人をどう育てているかについては、以下のとうり。 ★2日間オリエンテーション 入ってきた従業員は2日間のオリエンテーションというトレーニングを受ける。 その時間の中で徹底的にリッツの理念とかビジョン,哲学、考え方をインストー ルしていく。 これもそれまでやってきたことの経験とか、ホテル経験者でない人たくさん入っ てくる。その人たちに「これまでのことは全部忘れてね」、ということはうちは 一言も言わない。いままでの経験をさらに伸ばすために、「リッツではこういう ことも出来る」という話を徹底的に2日間する。これが一番その人のプライドが 伸びていく瞬間。 ☆リッツ・カールトンは100年後に世界一のホテルになる この2日間で、リッツの考え方、リッツがやろうとしているもの、ビジョンとか 哲学、を教える中で「リッツカールトンは将来世界一のホテルになる」というこ とを言い切っている。100年後にはリッツカールトンは世界一のホテルカンパニ ーになるということを決めている。 これは大いなる勘違いかもしれない。よく言われる。大いなる勘違い。リッツ カールトンが100年持つという保証もないのに100年後に世界一になると言い切っ ている。この勘違いというのは非常に実は大事で、勘違いすると何が起きる、 勘違いした通りの行動をとっていく。そうすると本当に100年たって世界一にな るかもしれないし、ならないかもしれない。でも世界一になるための行動をと る。これは勘違いすることの大切さのひとつです。 世界一を目指していると、東京一とか日本一というのは通過点にしか過ぎない。 リッツ大阪は、とりあえず日本一になったが、これも通過点。では次、アジアの ホテルと比較してどういう評価になっているのか、まだまだだ。 そして、世界中のリッツカールトンのホテルがそれぞれに評価されたときにはじ めて我々のビジョンがかたちになったことになる。 こういうことを皆の頭の中にインストールする。(インストールと言う言葉が新 鮮ですね) ★職場に配属され仕事をしながら研修をうける 2日間の研修が終わると現場に配属をされます。 今度は現場でコーチングとモデリングとティーチングの研修をうけます。 コーチング・モデリング・ティーチング、これは教える人間が違うが、これを仕 組み化されている。今度は現場で力をつけていきます。 ☆顔が見えなくても笑顔で電話を取れ 説明略,意味は良くわかりますよね。こんなことも教え込むそうです。 ★1人2000ドル/日の決済件が与えられる(エンパワーメント) 職場での研修後、試験があって合格すると、Certificationを獲得。 そうすると1人1日2000ドル(約20万円)の決済権をもらえる。(上司に 許可なく自分の判断で使える金額が1日20万円ですよ) ★現場での研修で特に大事なのが前述の毎朝の「ラインナップ」 ☆ゴールドスタンダードを徹底し、DNAにするために毎朝のラインナップ(独特 の朝礼)で話し合う 世界中の60店舗、34,000人がラインナップ(朝礼見たいなものだが朝礼とは違 う)で、(本部から明日はこれについて話し合えと指示メールが来て)毎日同じ 題材について話し合う。クレドやモットーや行動指針の中から。それを常に意識 させ、忘れないため。 ☆成功事例(ワオ・ストーリー,感謝状を貰った事例等)を共有・水平展開 月曜と金曜には従業員のサクセスストーリー(感謝状をもらったような事例、 外人は感動して驚いた時ワオーと言うでしょう、そこからワオ・ストーリーと内 部では呼ぶそうです)の情報共有の日。世界の各地からの事例が発表されそれに ついて話し合う。 年104件のサクセス事例が知識として溜まっていき、週2回シミュレーションを行 えることになる。(大阪だとそうはいかないかもね,こうしたらいいかな、と か、そういう宗教的事情があるのか,日本へその国の人が来られた時は気をつけ なきゃあね。...)(毎週2回の事例勉強会をしているわけですね) それ聞いて「よかったねメール」(コングラチュレーションメール)が世界を飛 とびかう。(貰った人はメールをノートに溜め込んで悦にいる) 本人のモチベーションが益々上がり、自分の仕事に誇りを持てる仕組みを作って いる。 ★職場の温度を高めよ、リーダーへの注文 入ったとたん職場の温度は感じるものだ。職場の温度を高めることが大切。その ためには従業員ひとりひとりに熱くなってもらうことも大事だが、従業員を熱く するためのリーダーの温度は従業員の3倍も4倍もなければならない。 現場の人間が80度90度100度の温度で働いていたとするとトップは300度400度、 これは当たり前。 それがなくて、現場の人間にさあ、あれやれこれやれといっても、これは説得力 がない。(これはいい高野語録のプレゼントですよ) ★Celebration重視 組織のメンバーの誕生日、結婚記念日、秘書週間... 感謝を忘れない。結 構たのしく騒ぐ。職場の温度を上げる働きも。 ★自分の目指す年収の5%は自己に投資しろ 現在の年収ではなく目指す年収というところが違う。 ★リッツにはホームランバッターはいない(いらない) シングルヒットの名人やバントの名人ばかりでいい。 コツコツコツコツ....と30年、50年、100年変わらずに続けていきたい。 これは人材育成の考え方の柱の一つととらえてもいいですね。 ◆最後におじさんの感想(まとめ) 以上(前号とあわせ)読んでみて,すごいな、だけど高い金を払った人に対する 質の高いサービスはあたりまえだ。とか ホテルと我が社は業種もお客様も取扱商品(サービス主体と物作り)も会社の体 質もちがうわい。だから参考にならないと受け止める方もいらっしゃるかもしれ ませんね。 おじさんもほんの一瞬それがよぎりましたがすぐ思い直しました。それは受け取 る側の感性の差なのですかね。ある先生に言われたことを思い出し反省しまし た。受け止め方によっては、参考になるところが一杯ありました。 ★今はやりで反省もされつつある「会社はだれのためにあるか?株主のためにあ るのか?いや従業員や社会(お客)のためにある..。従業員を先ず大切にする。 いいですね。トップの方に聞かせたいですね。(^_^) ★人財と言う考え方で従業員を育てる。人を採用する時に社風に合う(感性のあ う)人を慎重に選ぶ ★ハウツーの教育よりもまず理念,考え方の教育の徹底を。 ★エンパワーメント(権限委譲)。(一人20万円/日の決済権の話は到底真似で きませんが...(^_^)) ★情報(数字)の共有だけでなく感情・感動・感性の共有も大切 ★職場の温度を高める。リーダー自らもっと熱くなれ! キーボードの音だけのシーンとした職場はよくない。元気な声で挨拶しよう。声 を出して会話しよう。おせっかいぎみでもいい声をかけよう。セレブレイション もいいね。やっぱり職場は明るくないと...。 ●そのほかいろいろお金をかけないでも,心のこもったおもてなしは感動を与えるものだなあと思われたことと思います。 お客様もだんだん慣れっこになり今以上のサービスでないと満足しないようになってきます。 これからは従来のサービスを越える感動を与えるサービスを心がけないといけないですね。そういう時代になりますよ。 皆さん、それぞれの立場で参考になったこと、やれることはぜひやりましょう! そうしていただけると長々と力をこめてレポートした甲斐があり嬉しいです。」
by nandemokoukisin
| 2006-07-28 10:36
| ダイアリー 日記
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