心に迫るパウロの言葉 曽野綾子著 |
・ 受けるより与える方が幸いである。13
・苦難さえ誇りにしています。苦難は忍耐を生み、忍耐は試練に磨かれた徳を生み、その徳は希望を生み出すことを知っています。この希望は、私たちを裏切ることはありません 。(ローマ5.2から5) 22
・・ごく普通の人間は、パウロのいうように、苦しみのなかからしか、ほんとの自分を発見しない。はっきり言えば、幸福ではある間はダメなのである。
・世の中は、決して正当に報いられたりわししていないこと、火傷しなければ普通人間はわからないものなのだから、私たちは火傷のあとにん、人生の本当の意味を理解して、強い人間になる、ということなのである。
・あふれるばかりに感謝しなさい、快く分け与えなさい
・しかし老年は、もうどっち転んでも大した事はない。何しろ待ち時間が長くないのである。仕事の責任も多くはない。残っている仕事は重要なことがひとつだけだ。それは内的な自己の完成だけである。
・老年は、若い時には忙しさに取り紛れて出来なかった自分の感性のために、まさに神から送られた時間を手にしているのである。
・死ぬまでの時間が短くなった人々にとっては、本当に有益なことが示唆されている。「感謝すること」と「与えること」と、である。
・実に感謝さえあれば、私たちは満たされている。感謝はことに老年の最も大きな事業である。もし人間が何か一つ老年に選ぶとしたら、それは感謝をする能力だろう。