だからこそ、自分にフェアでなければならない。プロ登山家竹内洋岳のルール |
(水の摂取量が減る、荷物が軽くなる)
・登山は想像力のスポーツ、リアルに想像できる人が登れる
・山の危険は見えるから、だから、自分の判断で避けることが可能だ!
・登山家は、身体にないものを作り上げるのではない、潜在能力を引き出し進化させる、それが出せるか出せないかが面白い!
・山は人が上ることで、魅力が増す
・やっぱり過ぎたい時間とか年齢ではなくて、どういう登山を何回してきたかということでしかないと思うんです。すべて、過去にどういう経験をしてきたかだと思います。
・私は山で次に何が起こるかを、想像しようと思っています。登山っていうのは想像のスポーツですから。例えばあの山のあのるといつ誰とどんな方法でどうやって行ったら登れるかって、最初に想像した人がそこを登れるわけですから。想像したものとり実際が合致すればするほど実現していくのです。
・事故が起きてしまったという事はもちろん残念なことですけれども、そこに人がいたということのほうが実はある意味登山の評価だと思うんです。
・「止まると体が冷えるからです。だからできるだけ休憩もしません」「休憩しないんですか?」「はい」
・「おすすめアンパンです。それも山崎パンの5個入りのもの。それをそのままつぶして持っていきます。あんこう真ん中にしていかに小さくつぶすか課題です。つぶすのは単純に傘を減らすためだ。他に「バームクーヘンとカステラ」がいいという。
・低酸素の環境の中に自分を入れ込むことで、眠っていたそれが再起動していく感覚があるのです。目覚める、ということでしょうか。潜在能力を引き出してうえで、さらに進化させてる。
・リーダーになりえる状況こそが、そのときそのときのリーダーを生むんだと思うんです。だけど日本の場合は、多くはリーダーというもの役割として決めてしまうんです。
・つまり適応っていうのは、やっぱり適者生存ですから。これは生物として基本だと思うんです。私たち登山家は、身体にないものを作り上げているわけではない。いかにそれを引き出せるか。潜在能力を引き出せるかっていうことです。それが出るかな、でないかなというのが面白い。魔法があるわけじゃありません。
・山の中の方が死が見える。だからそこから離れようとする。だからこそ自分の判断で避けることができる。例えれば、普段の日常では合い間見える相手の刀が鞘に収まっている状態でしょうか。それが、山ではその刀が抜身だと思うんですね。同じ刀だと思いますよ。さらに収まっているか収まっていないかだけで刀には違いがない。だけど鞘から抜かれていると、心構えが変わります。
・あの時、私は想像できました。ここで自分が雪崩に巻き込まれてどうやって死んでいくかっていうこと。想像できれば、やっぱり怖いとか、これはだめだとかって思うんです。その想像力と、なんかやばっていう恐怖心を利用して、危険性を回避していくしかないと思いますね。
・危機になると)どうやって乗り越えてやろうかという思いの方が圧倒的に強い。決してネガティブな状態ではないですね。ネガティブなことを考えているんだったら、動いていた方がいい。悲観している時間があったら、下りて行かないと、と思っていました。
・山で寝てたら死ぬぞなんていうのは嘘です。眠りたくても寒くて目が覚める。うろうろうろうろ歩き回っていました。
・山っていうのは、人が登れば登るほど魅力を増していくものだと思うんです。もともとただの地球の出っぱりに、人が登ることで個性を増していく。・・・人がのぼることで、もしくは、人が崇めることで、個性と魅力を増していくと思います。そうすると今のような先鋭的な登山で1回だけ登られて、その後その人たちしか登れないまま時間が過ぎてしまっても、あまり山の魅力が増していかないような気がするんです。