この方の話には、希望を感じます! |
ると、新産業の導入による雇用創出とその波及効果で、逆に雇用が30万~50万人、消費が1兆~2兆円拡大すると見込まれるのだ。
再生可能エネルギーは、休耕地での太陽光・風力発電、水路を使った小規模水力発電、農林畜産業の廃棄物によるバイオマス発電など、いずれも農業と親和性が高い。電気は生鮮野菜と同様、保存が難しく、送電ロスもあるので近隣で利用した方がよい。そのため、エネルギー構造の転換は農村地域での雇用拡大にもなる。
再生可能エネルギーは電気料金を上げて日本の国際競争力をそぐという懸念もあるが、杞憂だろう。コストが高まれば、経常収支が悪化して円安を促す。円安は経常収支を元に戻すまで進み、コスト上昇が平均的な産業では、国際価格が元に戻る。それよりエネルギーを使う産業はコスト増で衰退するが、少ないエネルギーしか使わない産業は利益を得る。つまり産業構造の転換があるだけだ。
産業構造の転換でも苦痛は伴う。しかし、日本企業は過去何度もピンチをチャンスに変えてきた。排ガス規制や石油危機は、小さくて省エネ効果の高い日本製品を躍進させる契機になった。それを想起し、不況のいまこそ、チャレンジ精神を発揮すべきだ。