震災で動いた利他の意識 稲場圭信・大阪大准教授 |
でも、東日本大震災では、多くが「役に立ちたい」 「ほっとけない」とボランティアや募金に応じました。湯浅さんたちが続けた他人を思いやる利他的な活動は、今や当たり前になったのです。
帰宅難民、製造工場への打撃、原発事故と「ひとごとではない」出来事が全国で相次ぎ、より幅広い共感を呼んだのは、これまでの災害とは大きく違います。計量社会学者らの分析でも、ボランティアの動機は「自己実現のため」よりも、「困った時はお互い様」という思いやりの心からが多いという結果です。
利他の心が動きました。阪神淡路大震災でもしぶとく残った社会の仕組みが変わるかもしれない。きっと変わる。少なくとも私たちの世代は、そう信じ始めています。(聞き手は編集委員・森本俊司)
この世の中は、ちょっとやそっとでは、変りませんで・・・変わって欲しいけど。