野武士は結ぶ、鎮魂の山 |
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安藤は育英会への参加者を集めるための講演会を9月だけで8回、各地で開いた。日本への深い危機感に突き動かされている。
「経済だけでなく環境、エネルギーなどすべての問題で、世界の動きが速い。それに日本人はついていけていない」「教養と野性が重なって、新しい時代に一歩踏み込むような人たちをつくっていくべきだ。教育も一流大学を出て一流企業に入れば、年功序列、終身雇用でいける時代は終わった」
桃・柿育英会をアジア全体の災害遺児や孤児の支援制度へと発展させる構想も描きながら、安藤は行脚を続ける。社会事業に尽くした奈良時代の僧の姿を安藤に重ね、石山は「現代の行基になったな」
とつぶやく。 (大野正美)
安藤さんは、さすがに実行力がありますね。