栗原はるみさんの料理哲学 |
なぜかと言うと、そのレシピで初めてこの料理に出合った人が、ちゃんとおいしく作れるように出来る限りの工夫をしたいからです。私は味を再現してもらうために、それを数字で表現することにとてもこだわります。たとえば酢とオイルの比率は1対1とかI対2といったすっきりと分かりやすい数に、あるいは、「軟らかくゆでる」なら何分火にかけるかまで。それは周囲のスタッフが驚くほど神経質に徹底します。
時間や字数が限られている中でどれだけ的確に伝えられるか、その表現力もプロの仕事のうちでしょう。そこまでこだわるのは、おいしい食べ物が人にとってとても大事だと思っているからですし、作る人の思いを直接伝えることができると信じているからです。(談)
たかが料理、されど料理、栗原が活躍するのも、こんな理由があったのですね。軽やかにやっているように見えますが、やっぱり、違う!