関心のあるランナー 藤原新 選手 |
昨年の世界陸上選手権男子マラソン代表の藤原新(28)が、目標の2012年ロンドン五輪に向け、新たな一歩を力強く踏み出した。5月30日にカナダで開催されたオタワ・マラソンで初優勝。終盤にアフリカ勢を振り切り、アップダウンの多いタフなコースを2時間9分33秒で走り切った。
自由な環境で海外レースに出場することなどを理由に、3月末に所属先のJR東日本を退社。現在は個人で競技を続けている。スポンサーはまだ付いておらず、貯金や2位に入った2月の東京マラソンで得た賞金を取り崩して活動するが、表情に不安は見られない。「こういう形でやりたかった。面白いことをやってるなと思う」
練習は主に東京で、多摩川の河川敷を走る。競技歴が「市民ランナー程度」という坂巻靖訓コーチが付き添う。「練習パートナーがいないのが心配だったが、自転車でペースメーキングしてくれる」と藤原。「足音を聞いていると、調子が分かる」と話す旧知の同コーチとは、信頼関係で結ばれている。
初出場だった世界選手権では61位と結果を出せなかった。将来再び踏む大舞台を視野に、海外レースの経験を多く積む狙いもある。「がんがん外へ出ようと思う。初めて体験することが多くてエキサイティング」。今後は11月のニューヨークシティー・マラソンを目指し、その先に来年の世界選手権を見据える。 (ニューヨーク時事) 藤原新(ふじわら・あらた)
(2010/06/09-05:50)
個人でマラソンに挑戦しているという、珍しい方です。
その考え方を、知りたいと思います。