古い雑誌から |
このようにして村の医師や保健師、病院スタッフは、村民と話し合う機会を増やしていった。その結果として、不必要な薬は出さない、求めないという信頼関係が生まれた。住民の中からは、食事から改善していくという気運が盛り上がった。
しかし旧沢内村では、医者にかかって医療費を下げることに成功した。これは現在の医療に対するアンチテーゼでもあるのだろ、だが、それがなぜ成功し、崩壊し、再構築の芽をつかんだ若者がいるのか。「村」にはできて、「島国」にはできないめか。探っていくと、医療改革が置き忘れてしまった、医療哲学とでもいうべき重いテーマが見えてくるような気がする。今こそ「旧沢内村方式」に学ぶべきではなかろうか。