映画 1000年の山古志 |
1000年の山古志
●2004年秋、山古志村は不幸にも中越大地震で壊滅的な被害を受けました。しかし、住民たちはそんな惨状に見舞われても愚痴ひとつ溢さず、逆に子供全員をヘリに乗せて災害直後の壊滅した故郷の姿を直視させました。
千尋の谷へ我が子を落とす獅子のように、人々は今日の学校教育とは間逆の、人間が強く生きていくための先人から手渡された生活哲学を実行したのです。
60年前、トンネルに挑戦した村人は完成するのに30年かかると知り落胆するが、子供や孫のためにと気持ちを切り替えて掘りつづけました。ここに共通するのは、住民たちの勇気と未来への眼差しです。しっかり足元を見つめ、時間を継続し続けてきた日本の村の文化力です。
山古志との出会いは、私たちに希望を与えてくれるものでした。山古志に生き残っているなら、この広い日本列島にはかならず幾多の「本当に良い日本」が残っている筈です。
(2009年/日本/120分/DV)