朝でも、20分の準備体操 膝を守る 日経新聞 |
予防には準備が大切だ。走り出す前に深呼吸し、特に吐く息をゆっくり長めにする。ラジオ体操を一通りこなして心肺機能を目覚めさせ、次に足先から全身にかけての関節のストレッチをし、体重移動に備える。首や頭もぐるぐる回して血液循環を増やす。太ももを腹につくほど上げ下げしたり、体を大きく上肢と共に左石に振ったり、体が竹のようなしなやかさを取り戻すまで20分以上かけること。
走り方では、小走りから始めて両手でリズムを取り、汗ばむスピードでの持久走に切り替える。そして足の裏全体を使い、.スムーズに体重移動をするようにする。これが膝を守るコツだ。コンクリートのコースを走る場合は、エアークッション入りの靴や厚めの靴下が反動を軽くする。
私はリハビリ中の選手に対し、5分ごとに痛みをチェックするように言っている。痛みが増すなら、すぐクールダウンして無理をさせない。故障部分はもちろん全身の関節や筋肉、呼吸や脈をみながら少しずつ負荷を増やすのがプロの練習方法。走りきつたら、ゆっくり腰かけて倭の曲げ伸ばしをすること。
マラソンで最初に悲鳴を上げるのは膝。じん帯も腱(けん)も急には強くも、太くもしなやかにもならない。膝と話しながら今日も走ろうっ途中に休憩を挟み膝に「また走るよー・」と合図をしながら。(平石クリニック院長)