マイクロソフトでは出会わなかった天職 その2 |
・後から考えると、かれらの大多数は、スリランカでの完璧な計画がなかったからこそ協力してくれたのだ。枠がなければ人は創造性の筋肉を動かし、自分の役割を自分でつくりだす。準備が100%整っていたら創造性は必要でなくなり、ボランティアの意欲も薄れていただろう。
・スリランカで活動を始めて一年目に、人間は自由な判断を任されると驚くような能力を発揮できることが証明された。
・世界を変える手助けをするために自分の人生を少し変えてみようと思っているなら、僕の心からのアドバイスをひとつ----考えることに時間を掛けすぎず、飛び込んでみること。
・最大のリスクは、たくさんの人が、あなたを説得して夢をあきらめさせようとすることだ。世の中は、うまく行かない理由をあげることが大好きな人が多すぎて、「応援しているよ」と励ましてくれる人が少なすぎる。一人で考える時間が長いほど、否定的な力に引き寄せられて取り込まれやすくなる。
・ゆっくり着実に進むことが本当に重要なときもある。でも、よりよい世界を作るためにやるべきことがあるときは、障害を気にしてばかりいてもいけない。許可を求める必要もない。とにかく飛び込むのだ。否定的な意見にやる気を奪われる前に。
・日本人と日本で暮らす外国人が、一人のボランティアの言葉----「日本が財布だけでなく心も豊かなことを世界に示そう」
・ネパールに関する教育の記事が飛び込んできた。
「私の村には、都会と同じように、あらゆるところに酒場があります。あちこちの酒場を回っているうちに、私は酒びたりになりました。これらの店が図書館や書店だったら、わたしは今と違う大人になっていたのに」
・集中力と粘りと強さと情熱、そして純粋な意志の力を持ちつづけ、前へ、上へと進みつづけよう。教育にアクセスしない子どもが一人もいない世界を実現するまで、モザイクに新しいタイルを加えつづけしょう。大勢の子どもたちが、教育のもたらす機会をまちわびている、彼らを長く待たせたくない。
・そう、たしかに代償は大きい。でも人生に代償はつきものだ。僕くらい自分の仕事を楽しんでいる人は、世界意に数えるほどしかいないだろう。親友は、バースデーカードに、聖フランシスコ・サレジオの言葉を引用、
今の自分以外になろうと望まず
完璧な自分であるように勤めなさい
・「NPO界のマイクロソフト」をめざすルーム・トゥ・リードは、慈善事業の当たらしビジネスモデルとして注目されている。主な方針は、①活動の成果や出費の内訳を詳細な数字で報告する。②人件費などの運営経費を抑え、実際の活動に最大限の投資をする。③地域社会も資金や労働力を提供し、住民が主役となってプロジェクトを定着させる。④地元の優秀なスタッフを集め、地元の文化に合わせたプロジェクトを育てる。
・「慈善活動は堂々と『お金をください』と言えなければならない」というジョンの言葉に、創始者の女性の力強いまなざしが重なった。(矢羽野 薫)