ビジネス選書&サマリー ■今週の選書 ■CosMos コスモス |
産業革命以降、新たな世界観が育ち、人類こそ創造物の最高峰で、
科学こそが新しい真実だと考えられるようになった。
人間は「世界は、単に自分たちの行為に対する機械的な背景であり、
略奪する資源にすぎない」と驕ってきた。技術や産業が興隆するに
つれて、地球や他の生きもの達から引き離されてしまった。
その結果、大気汚染や動植物の絶滅、資源の枯渇、環境汚染、土壌
浸食などが深刻なまでに進んでしまった。
一方で、そうした消費主義を変えようとする動きが、個人や草の根
レベルで出てきている。このような変化が、破滅か大躍進かの瀬戸
際に立ちはだかる地球規模の問題を解決する鍵となるはずだ。
【4】
どんな革命もそうだが、社会の変化は、既得権を持つ中心人物たち
でなく、周縁の人たちが起こす。実際、経済学や商業、技術、政治
などの領域で、草の根レベルの取り組みや運動が登場してきている。
私たちは、宇宙に住んでいて、そこでは、すべてが結びつき、そし
て、完全な形でともに進化している。もちろん、私たちもこの全一
世界の一部なのだ。
では、そんな人間が存在する究極の目的とは何か。簡単に言えば、
宇宙の進化を促すことだ。これは、抽象的な話でない。とても具体
的で、実際的な話だ。そのことを理解しなければならない。
人類が宇宙の進化を促すことを使命と考えること、それは宇宙の未
来だけでなく、人類をはじめとする地球上の全生命の差し迫った未
来に関わることなのだ。
私たちは、自分たちと宇宙を、これまでにない状態にまで進化させ
ることができる。
意識的に、自分たちとすべての生命、そして宇宙との一貫性を創造
し、維持していくことができるのだ。
(つづく)