思い込みとは、怖ろしいものだ ピンチの後にチャンスあり? |
「通説」は本当なのか。名古屋大の加藤英明教授(金融経済学)らがプロ野球の試合を分析したところ、実際とはずれがあることが分かった。
走者が二塁以上に進んだチャンスがあったのに得点できなかった場合、その球団が直後の守備回に失点する確率は26・4%(平均失点0・492点)だった。全体の平均(26・4%、0・4
95点)とはほとんど差がなかった。
さらに、ホームゲームの7回裏の攻撃。ジェット風船を飛ばすなど、応援に熱が入るファンは多い。しかし、実際に得点が入る確率となると26・2%(平均得点0・481点)で1〜12回裏の平均(2 6・9%、0・506点)以下。むしろ6回裏(30・7%、0・662点)の方が高く、必ずしも「ラッキーセブン」にはなっていなかった。
加藤教授は「人は印象が強いと、本当は頻繁に起きていないことでも確率が高いと思い込みがちだ。通説にも錯覚がかなりあるのではないか」と話している。 朝日新聞より