サッカーだけ教えても 日経コラム 吉田誠一さん |
前身の読売クラブ時代からの伝統で、下部組織の選手は親の車での送り迎えは禁止。独立心を養うため、子どもたちには必ず電車やバスで通わせ、洗濯も自分でさせる。
通信制高校に入っている選手には、家ではなくクラブハウスで勉強させ、コーチ陣が付き添う。
「育成力というのは、結局、クラブの総合力だと思うんですよ」と勝沢部長。問われているのは、コーチによるサッカーそのものの指導力だけではない。クラブのすべてのスタッフが子どもたちとどうかかわり、サッカー以外のものをどう授けるかによって選手の質は変わってくる。
プロチームの下部組織でプレーしているといっても、プロになれるのほほんの一握り。ほとんどがサッカーとは別の道に進も。そういう現実を考えても、クラブの教育力が重い意味を持つ。