広島 前田選手 2000本おめでとう! ライブドアニュースより |
両足に“爆弾”を抱え「もう野球をやめないといけない。こんなプレーでは…」。リハビリの過程では「走りながら怖さをとっていきましょう」と、助言するトレーナーに、「走らないんじゃなくて、走れないんだ!」と、激しい押し問答にもなった。
「前田はもう死にました」と、話すほど追いつめられた。だが、野球に対するストイックな姿勢は失われなかった。自宅に帰ってからも、深夜に毎日素振りを繰り返した。バットを抱きかかえて眠りについた。打撃練習でうまくいかないと、感情を抑えられずに叫ぶことさえあった。入団間もないころの早出特打。当時の水谷打撃コーチに「打撃投手がこわがって投げられないだろう!」と、一喝された。「あのおっちゃんたちに、褒められたい一心だった」苦闘の日々が、礎だった。
◆前田 智徳(まえだ・とものり)1971年6月14日、熊本県生まれ。36歳。熊本工高から89年ドラフト4位で広島に入団。ベストナイン、ゴールデングラブ賞をそれぞれ4度獲得し、オールスター戦には6回出場。今季の年俸は2億1000万円(推定)。175センチ、80キロ。右投左打。