最後の一杯との戦い 豊田泰光氏 |
長嶋氏はもともと飲む方ではないが、とにか二人とも食べることに集中し、酒はたしなむ程度だった。
現役時代、酒を飲むときはまさに自分との戦いだった。少し酔いが回り、心地よくなったころあいにこれが最後の一杯と決める。・・・これから桃源郷が待っている、という悪魔のささやきをはねのけられるか・・・・・ほどほどのところで帰った時、球が実に良く見えた。ゆうべも欲望を抑え、自分に勝ったというところに不思議と自信がわいた。
他人からみると実に下らない最後のい戦いであり、ささいな勝利だろうが、ここに節制の意味がある。一度快楽を捨てると、自分が一層いとおしくなり、生活の隅々に神経が行き、バカをしなくなる。サッカー選手であれ、野球選手であれ、だれでもプロ入りした時点では一流だ。それがそのまま伸びるかどうか、日々「最後の一杯」の戦いにかかっている。 (野球評論家)
私の節酒?もこれに通じるのであろうか・・・・・豊田さんが言う、
ささいな勝利だろうが、ここに節制の意味がある。一度快楽を捨てると、自分が一層いとおしくなり、生活の隅々に神経が行き、バカをしなくなる。