う~ん、唸ってしまった川崎和男! |
日本人でアップル社の仕事をしている男がいるらしいという噂だった。やがてそれがインダストリアルデザイナーらしいということが聞こえてきた。ぼくはMACのシステム感覚は日本人の思考癖にはあっていると見ていたので、そのシステムの外装に日本人の一人がかかわっていることに好感をもった。
その後、ジョン・スカリー(当時のアップル社会長)が招いた箱根のコンファランスで、川崎本人と出会った。静かな印象であったが、鋭くも凄い発言をしていた。車椅子に乗っていた。
加うるに、実は二人とも道元にもぞっこんなのである。川崎は『正法眼蔵』の現代語訳を座右においている。そもそも不立文字・以心伝心とはいえ、禅が言語を重視してきたことは有名で、とくに道元においては中国語を歪めてまでも日本語にこだわった。だいたい言語道断は禅林でこそ加速する。川崎のデザインは現代社会に禅林をつくることなのだ。
行ってみたいな、金沢へ
「artificial heart:川崎和男展」
期間 9月16日(土) ~ 11月12日(日)
会場 金沢21世紀美術館
主旨 タワシ、メガネ、インテリア、車椅子、コンピュータ、ロボット、家庭用原子力発電機から人工臓器まで、常に新たな地平を目指して飛行するデザイナー川崎和男の大規模な個展。キーワードは「いのち・きもち・かたち」。「21世紀はデザインが日本を変える、世界を救う」と主張し、最先端の技術を駆使しながら、あくまでも「手でデザインする」ことの価値を唱える川崎のデザインワークを映像と音楽を取り込んだ体験型の展示空間によって紹介する。とりわけ、ビートルズの曲を仕組んだ12のオブジェによるインスタレーション《PLATON'S ORGEL》(プラトンのオルゴール)は必見。
◎ 記念講演会
『川崎和男展記念リサイタルーKazuo Kawasaki Spectacle』
日時:記念リサイタル・プレリュード
9月16日(土)15:00-17:00
記念リサイタル・フーガ
10月9日(月・祝)15:00-17:00
会場:金沢21世紀美術館シアター21
大阪駅 22:10 金沢駅 5:15
金沢駅23:00 大阪駅 6:20