生きる職場 武藤北斗著 |
いくら、パート中心の会社とはいえ、衝撃的です。
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2017年 07月 21日
いい本ですね!!
いくら、パート中心の会社とはいえ、衝撃的です。 「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」と同じような、衝撃を受けます、本当にそんなこと出来るの?みたいな・・・・でも、これからの、生き方、働き方にヒントになりますね! ・ちょっとした親切が、人に喜ばれるとは限らず、迷惑になることもある ・連絡することが、受ける人にとって、不安になることもある ・一緒に行動することを必ずしも人は喜んでいるのか
<帯> 人に優しい働き方の先にあったのは想像超えたプラスの循環だった 好きな日に働く嫌いな仕事はやらない・・・ <抜書> ・2011年3月11日。東日本大震災で被災したことがきっかけで、僕は生きることをシンプルシンプルに見つめるようになりました。そして、人を縛り、管理し、競い合わせる、今の会社や社会のあり方が、果たして正しいのかと言う疑問を持つようになりました。 ・大きなことをやるつもりはないし、一つ一つを丁寧に、失敗すれば元に戻る戻せばいい。そんな気持ちで進めています。 ・はじめに取り入れたのが「フリースケジュール」と言う制度です。内容はいたってシンプルです。要するに「好きな日に出勤すればよい。連絡の必要はありません」と言うだけの事なのです。 ・「(欠勤)連絡は必要ないと言うより、禁止です」といった具合に言葉を変えて何度も説明しました2017年現在、この働き方を取り入れて約4年が経過しました。今ではこの制度は、うちの会社にとってなくてはならないものになりました。 ・うちの工場で働いているパート従業員は子育て中のお母さんたちです。ですから、お子さんが突然体調崩し、やむを得ず当日欠勤するようなことが前からありました。当日欠勤する場合には、会社に電話連絡を入れることになっていたので、パートさんにとっては大きなストレスや重圧になっていたと思います。 ・もう一つ、僕たちの工場では、「嫌な作業はやらなくて良い」と言うルールを作っています。人はそれぞれに好き嫌いがあり、得て不得手があります。それは仕事でも同じはずです。・・・心の向き不向き、好き嫌いの多様性を仕事の中に取り入れられたら、さらに働きやすい職場が実現できるだろうと考えたのです。それが「嫌いな仕事はやらなくて良い」と言うルールです。個々の向き不向き、好き嫌いの多様性を仕事の中に取り入れられたら、さらに働きやすい職場が実現できるだろうと考えたのです。それが「嫌いな仕事はやらなくて良い」と言うルールです。 ・人を縛らない職場が生んだプラスの循環。 <離職率の低下> まず人が止めなくなりました。 <商品品質の向上> 人の入れ替わりが激しいことが、商品の品質を大きく低下させていたのです。人が止めなくなったことで、そうしたマイナス面がなくなり、さらには熟練したパートさんが作業にかかる時間が長くなることで、商品の品質が大きく向上しました。 <生産効率の向上> これは熟練したパート従業員が長く職場に定着したことで、一人ひとりの動きに無駄がなくなり、またパート従業員の精神的な負担が軽減元されたことで、グループや派閥がなくなり、職場のチームワークが良くなったことが要因だと考えています。 <人件費の減少> 人件費は毎年少しずつ減って行き、約40%の人件費が削減されました。 <従業員の意識革命> そして何より実際に働くパート従業員の意識が大きく変わり、それがすべてのプラスの循環を生み出しています。以前よりもパートさん達の動きは機敏ですし、自分で臨機応変に物事を考えてくれるようになりました。 ・フリースケジュールや嫌いな作業はやらなくても良いと言うルールを導入したことでこうした好循環が生まれた事は事実ですが、何よりも、会社と従業員の間に信頼関係が築けたことが大きかったと感じており、会社が従業員の生活を大切に考え、そのために必要な行動を起こすということが重要だと僕は考えています。 ・自分の心に葛藤があるときは、重要な分岐点であることが多く、その後に、この状況について自分なりに考えてみました。出勤日時を自由にしたことで、従業員が毎日出勤するということが、実はありがたいことなのだと、身に染みて感じられるようになりました。 ・フリースケジュールの話をすると「もし誰も来なかったらどうするのですか?」という質問をいただくことがあります。この取り組みを始めてもうすぐ四年が経ちますが、出勤人数がゼロになった日が一日だけあります。その日は、工場は休みにしましたが、祝日が1日増えた程度の感覚で、社員はやらなければならない発送作業や事務仕事に専念しました。・・結局のところ人の生活や心を予想するのは不可能なのです。それならば、予想するだけ時間の無駄と考え、パートさんが何人来るか予想するのをやめたと言うわけです。 ・はじめの段階では、この取り組みに会社としての効率や生産性、品質向上といった形的な要素は一切含まれていませんでした。いってみればこうした効用は後からついてきたものに過ぎません。はじまりは採算度外視の働き方改革だったのです。 ・経営者の皆さん、親族だけがフリースケジュールになっていませんか? ・毎回一緒にお昼を食べることをみんなが望んでいるのでしょうか。僕はそれも会社が縛っている事の1つではないかと思うのです。1人で静かに食べたい人はいないだろうか、外に食べに行きたい人はいないだろうか、いろんなことを考えてしまうのです。自分の生活のリズムに合わせて仕事ができることが、僕は重要だと思います。 ・従業員にルールを守ってもらうにはどうすればいいでしょうか。その方法の一つとして僕が行っているのは、従業員に「どうしたら良いと思いますか」と言う問いかけをして、一緒にルールを考え、作っていくということです。 ・経営者として人を雇用すると言う事は、その人の生活はもちろんのこと、その人が幸せに生きていくためのサポートをしていく責任があるのです。会社の役割と言うのは、結局のところ1点に尽きると思うのです。それは、いかに職場環境を整えて従業員一人一人が生き生きと働ける会社にできるかと言うことです。 ・人を縛らない働き方をする一方で、例えば「包丁の使い方」「掃除の順番」などの作業の細かな段取りを統一し、作業には直接関与しない曖昧なルールに関しても明確に線引きをしていきました。このように決めなければならない事は細かくルールを作っていくことも僕たちの働き方の特徴です。 ・「やらなくても良い」作業を、気を遣ってやってしまうということが何度か起こっていました。これではかえって気を使うことが増えてしまい、好き嫌い表が逆効果になってしまう可能性すら出てきます。こうした状況を受けて、「嫌いな作業はやらなくて良い」ではなく「嫌いな作業はやってはいけない」とシンプルに禁止事項としました。 ・他の人の殻まで一緒に捨ててくれるパートさんがいました。これは親切心以外の何物でもないのですが、代わりに殻を捨ててもらった人は、別のことを考えていました。「気持ちは本当に嬉しいのだけど、殻を捨てに行く時、気分転換にちょっと体を伸ばして体操したいのに・・・・」と。 ・パート長が孤立させられたり、権限を利用して好き勝手にしたり、これは人が権力というものを持った際に、どうしても起こってしまうことだと思っています。ですから、うちの工場ではパート長と言う役職がありません。そこは工場長や社員が責任を持ってリーダーとして仕事するべきだと思っています。 ・忘年会はやらない。幹事は忙しい仕事の合間を縫って出欠をとり、みんなの要望を聞いた上でお店を探して予約をする。パート従業員も全額ではありませんが自分でも会費を負担し、家族に子供の面倒をお願いし、家族が食べる夕飯を作り、疲れ果てた体を引きずって、ようやく忘年会に参加するなんてことが起こっていました。もし酒を飲んでアルコールの勢いででしか本音を言えない会社であるならば、まずそこが問題であることに気づくべきです。 ・僕たちの間では「出勤体系を自由にすると人が来ない」と言う考えから、「自由にするほど出勤しやすい職場になる」という発想に転換されました。何よりこうした発想の転換を起こすためには、まずやってみることです。 ・子育てがしにくいこと、働きながら親の介護をすることが困難であるなことなど、多くの人が生きる上で困っていることの根本原因にこそ目を向けて、正規雇用であろうと非正規雇用であろうと、誰もが働きやすい社会を目指すべきではないでしょうか。 ・そんな子供を育てているお母さんやお父さんに優しくない会社や社会に、何の未来があるのでしょうか。しかし今、子育てがしにくい世の中になっているのは明らかです。 ・子育て、老後、職を失った時、病気をした時、いろんな場面を想像すると生きていくのが不安になりませんか。しかし今の社会ではその不安を払拭するために、助け合うのではなく、相手を縛り、管理する。味方を作るのではなく、争い、相手を制する。そんなことで安定を図ろうとする矛盾が、僕たちの暮らしの中に蔓延しているように感じます。 ・経営者は、従業員が「私の会社はこんなことしてるんだよ」と胸を張って家族や友達に話せるような会社にしていく必要があります。それこそが経営者としての仕事の醍醐味かもしれません。権力を持ち、それを誇示することしか頭にない人は、きっと人生の最後には寂しい思いをするような気がしています。
by nandemokoukisin
| 2017-07-21 09:56
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