そもそも「四国遍路」とまでは、具体的に思いつかなかったが、なにかに挑戦してみたい、自分をためして見たいと思いついたのは、満50歳の誕生日を迎えたその日だったと書き出されます。そして決意して、5月の連休と夏休みを使って、四国八十八箇所をハワイで購入した、マウンテンバイクで巡ることに成功します。中々面白かったです。
内容は、四国八十八箇所を、前半は5月の連休を利用して、後半は夏休みを利用してのチャレンジをします。当然、自転車の旅には、苦労がつき物です。
著者は苦労しながらも、一箇所、一箇所、お寺を巡って行きます。
巡ったあとの感想を、本文から抜粋します。
一番目は、「人が生きていく上での、真の喜びについて」 どんなお寺が記憶に残っているのか、いずれも、バスやロープウェーでなく、自分の脚で喘ぎながら登ったお寺である。人間楽な道を選ぶのは悲しい性かもしれない、しかしこの旅を通じてつらいことや苦しいことからは決して逃げてはならないと教えられた。それを自力で克服してこそ喜びや楽しみにつながるものだと悟らされた。
二番目は「死という概念である」
遍路の旅は、当然のことながらお寺を巡る旅である。お寺はいやがうえにも死をイメージさせ、死後の世界を暗示させる具体的な場所である。遍路が終って、自分の死が妙に身近に意識でき、恐怖がないかと聞かれれば決してないとは断言できないが、そんなに特別なことでないという考えができるようになった。せめて生あるうちは精一杯意味ある生き方をせねばならないと、自然に進化していくのではないかと思う。
三番目の収穫だが、新しい故郷を持つことが出来たという喜びである。
広いといえば広い、狭いといえば狭い、そんな四国を自転車で少年のように駆け巡ることができた。実際に生まれ育った土地より、身近で懐かしい感情が自然と湧き出してくる。いつの日か時間にゆとりができれば、今度は自転車でなく本物の歩き遍路を試してみたい。時間は容赦なく流れていく。
と記した著者は、残念ながら、急逝をされてしまいます。合掌
原因はわかりませんが、その後トライアスロンの競技中に急死することになり、この本は、友人たちがまとめて記念に出版にこぎつけたものです。
お遍路さんは、私も定年になったらチャレンジしてみたいと思ってましたので、プラス自転車に興味を持ち始めたのと重なって、私のとっては非常に興味深いものになりました。
追記 2019/11/17
たまたま、本を整理していたら目に止まりました。
お陰様で、昨年の今頃、必死になって歩いていました。
2018/11/17
今日も、しんどかった、頑張り過ぎかな?
朝、5時半スタート暗いうちでした!
途中、道間違えて、せっかく早く出たのを帳消しに(泣)
ピークが三つも有って想定外!