思い切って捨てると、驚くほど 自分が浄化される「3つの物」 |
女性向けのエッセーですけど、なるほど・・・・
大ベストセラー”断捨離″の提案は既にすっかり行き渡り、家の中がだいぶスッキリしたという人は少なくないのだろう。洋服の捨て方についても、いわゆる”ときめきの整理学″が懇切丁寧に教えてくれた。クローゼットもぎゆうぎゆうの状態は回避できているのではないだろうか。とは言え不思議なことに、物はいつの間にか増えている。年末大掃除したばかりなのに1カ月で部屋の有り様が変わるほど。もはや、自然に増殖するとしか思えない。そういう風に自分の意思に反して増えていってしまう物たちを見るにつけ、そこに住む人はひたすらガッカリする。理屈を超えたその落胆が、その人の存在のくすみ感やよどみ感に変わっていってしまうことが、何よりの問題なのだ。
そういう時、ただ途方に暮れるのではなくピンポイントで次の”3つのもの″を捨てて欲しい。古くなった下着、くたびれた靴、そして紙袋……。女にとって下着はある意味、自分自身。人に見せようが見せまいが、自分とはどんな女であるかを示すために下着があると言ってもいい。だから単純に”古い下着″の数が増えていくほどに、なんだか自分自身が澱んでいくように思えるものなのだ。
一方の靴は、その人の生き方を象徴するもの。くたびれた靴は、くたびれた生き方を自分自身にも提示してしまう。だから早いうちに処理すべき。それだけで、自分白身も、自分の生き方、歩き方も律することになるのだから。代わりに買った新しい靴で、命まで新しくなる感覚を得るはずだから。
じやあ紙袋は何を意味するの?これは、物を増殖させる性分そのもの。つまり、あなたはいかに物が捨てられない人かを語ってる。だから、思い切って捨てることでそうした性癖を断ち切るのだ。捨てる時は忍びないが、捨てた後は清々しい。紙袋とはそんなもの。思い切ると、体中が清められる。気持ちまで洗われる。
*さいとう・かおる 女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイスト。多数の連載エッセーを持つ他、美容記事の企画、化粧品開発・アドバイザーなど幅広く活躍中。近著の「“一生美人"力』ほか著書多数。Yahoo!ニュース「個人」でコラム執筆中。