いわせてもらお 2016年12月10日 朝日新聞 |
妻(48)が「最近、ハモノが高くて困る」と愚痴をこぼした。「何だ、そんなことか。砥石で研いであげるから、台所から持っておいで」と私が言うと、妻は首をかしげた。
「刃物」ではなく、「葉物」だった。
(東京都武蔵村山市・野菜と言ってほしかった・57歳)
◎身だしなみも大切
夫(60)が家で下腹部の痛みでうずくまり、汗を噴き出し始めた。私はすぐに119番通報をした直後、自分がすっぴんだということに気づいた。苦しむ夫の隣でファンデーションと口紅を塗り、化粧が仕上がった時に救急車が着いた。「間に合った!」と喜ぶ私に、隊員が言った。「もう大丈夫ですよ」
(大阪府河内長野市・間に合ったのは化粧と言えなかった私・59歳)
◎文字どおりとは
妻(77)が小学2年生の孫(8)に手紙を書いた。「どうぞ遊びに来て下さい。首を長くして待ってます」。孫からこんな返事が届いた。「あなたはろくろくびですね。わたしは、いきません」
(茨城県牛久市・日曜日、玄関に明るい孫の声・80歳)
◎漢字学習中 その1
小学1年生の息子(6)がジュースの紙パックにストローを刺そうとした。「見てよ、乱暴な言葉が書いてある。
『あけろ』だって」。私はまさかと思い、パックを見てみると、「あけ口」と印字され
ていた。
(東京都小平市・紙パックは横柄ではありません・40歳)
◎漢字学習中 その2
買い物に慣れていない息子(11)と2人で、スーパーに行った。「お父さん、豚のコカンギリ売ってるで。怖いな!」。並んでいたのは豚の「小間切」だった。
(群馬県館林市・怖いものは売っていません・46歳)