読書ノート 考えるヒント 池田晶子著 |
今まで生きてきたということは、記憶される出来事の多寡ではなく、今まで生きてきたというまさにそのこと以外のことではないのだから、過去とは即ち現在である。思い出されない無数のことどもをも含んだこの現在である。そこにはいかなる過不足のない。過去はそっくりこの現在にあるというこの不思議な事実を認めるなら、人はそれを肯定するとか否定するとかいうことが無意味であることにも気がつくはずだ。
この思い出されない無数のことども、
茂木さんの「脳と仮想」にも、思い出せないという表現がありましたが、
しかし、そう言われれば、確かにすぐには思い出せない記憶の数々が、今の私を作っているのは、間違いのないところですね!