食べない、死なない、争わない 稲葉耶季 |
他の部分は、なるほどと、思うことは多々あります。
しかし、本当に、超小食、不食なんてことがあり得るのだろうか?
可能だとすれば、すごい未来が開けてくる感じはします。
72歳の著者の、決意に敬意を評します
<抜き書き>
・もともと少食でしたが、いろいろな体験を通じて、次第に食べるものの種類と量が減り、一時は5カ月間、水以外は取らない不食の生活をしました。その後は、一日に少量の玄米ご飯と野菜などをとる超少食で過ごしています。
・私のモットーは「自分にとっての自然な流れを大切にして、心地よく生きる」ということです。
・川の水が、出っぱった岩に荒々しくぶつかるのではなく、するりと迂回して流れていくように、自分が好きなように生きながらも、他者とぶつからずに生きるのが理想です。
・秋山さんは「不食とは、食べるのを我慢することではありません。食べないほうが、心と体にとってどれだけらくで、どれだけ多くの幸せをもたらすかを知ることなのです」と述べています。
・山田さんは「断食と不食とは、ある意味では全く逆。修行の目的で食欲を我慢し、辛い思いで行う断食に対し、不食は楽しくて快適」という意味のことを述べられておられますが、その通りだと思います。
・不食は、決して無理して一足飛びに行うものではなく、少食や超小食が快適だと感じる人が、さらに少しずつ進んで結果的に到達するものだと思います。
・今の私にとって、少し柔らかめに炊いた玄米ご飯程美味しいものは、他にはありません。
・不食のメカニズム① 「腸内細菌」
ゾウや牛といった草食動物の腸内には、おびただしい数と種類のバクテリア(腸内細菌)があります。
・食のメカニズム② 「プラ−ナ」
秋山さんやジャスムヒーンさん、おそらくは森さんも、まるで植物のように宇宙エネルギーを直接的に受け取って、生きるエネルギーを得ていると考えられます。
「プラーナという宇宙エネルギーで生きている」と言うと、特別なことのようですが、すべての生物がプラーナを取り込んで生きています。
・不食のメカニズム③ 「空気」
(空気の)およそ8割と言う大部分を、タンパク質の重要な成分である窒素が占めていることです。空気の組成が、「不食と言う生き方は地上の生き物が目指すべき天の意志だ」と語っているようにも思えます。
不食者の生命活動は、腸内細菌の作用、それが大きく関わって起こる原子転換、プラーナの取り込みと活性化、空気成分の活用等の組み合わせで支えられていると考えられます。
・不食を、単に「食べなくても生きられる現象」と捉えると、、、この疑問が湧いてきます。しかし、秋山さんがご著者の中で述べているように、不食の重要な要素は「食べないほうが、心と体にとってどれだけらくで、どれだけ多くの幸福もたらすか」を知ることです。
・ポイントは、「食べない方が気持ちが良い」ということをしっかり味わうことです。最初は、食べる量を少し減らしたり、半分にしてみたりするだけでも構いません。
・そして、食べた後のスッキリ感や心地よさを味わいます。たくさん食べた時の一時の気持ちの良さと、少量食べた後のスッキリした気持ちの良さを比較して、後者の気持ちよさを明確に味わうと、次第にそちらの選ぶことが増えてきます。
・自分が本当に気持ちいいのはどういう状態か、自分の身体と対話しながら、可能な範囲で少食、脱アルコールへの道を歩んでいけば良いと思います。
・コンパッションこそが宇宙の真理であると言うのは、仏教の根底に流れている思想でもあります。私も、何をするにしても純粋なcompassionのみで動きたいと願っています。 *【英語:compassion】同情。憐れみ(哀れみ)の情。
・「波動が高い純粋な愛に満ちた人」ともいえます。そういう人は、本質の段階として非常に高いランクにいるのです。
・誰かをことさら持ち上げることが、対極にいる誰かを見下げることにつながります。私たちはそのどちらもしないで、旅路の中で今いる場所を認識しながら、次の旅を楽しみに生きていけば良いのではないでしょうか。
・やがて、時とともに肉体は老化し、「死」を迎えます。厳密に言うと、本質が出ていくことにより、肉体が維持できなくなって迎えるのが「死」です。ですから、「死」は肉体に起こることで、本質には「死」はありません。
・すべてに意味があり、意味がない経験は無いのです。そう考えると、苦しみの中にも救いがあります。見送る側としてこの上なく辛い悲惨な姿にも、一定の光が射す気がします。
・考え抜いた戦略として、非武装・非暴力こそが強いのです。それはどういう意味なのか、以下に説明しましょう。その脅威と不安は分かります。しかし、「相手に負けないために武器を持つ」と言う道を選んだとたん、際限のない殺し合いの世界に足を踏み込むことになるのです。
・武器を持つものは、自分が武器を持つことの自体の負担もあって、長続きせずに滅んでいくのです。戦争に注力していると、食べ物など、本当に必要なものの生産力は衰え、真の国力が低下しているからです。
・日本の武装しないでいて、他国が攻めてきたら、最初は一定数の人が殺されるでしょう。それは避けられません。しかし、それでも相手を殺さない。それこそが大切です。そうすれば、少なくとも反撃した時よりは、全体の死者が少なくてすみます。
・「争わない」「殺さない」という選択をするのは、すべてのものが、他の命、他のものに依存して生きているからです。
・自分は自分以外のものでできているから、生きているものはお互いを大事にして、循環しながら命がつながっていく世界を保つことが、いちばん幸せで安心です。
・「自分の国や自分の家に爆弾落とされても、そういい続けられるのか」と思う人もいるかもしれません。「そういい続けるしかない」と私は思っています。
・武器は、国が税金を使って際限なく買うので、売ればとても儲かります。その儲けをしている会社こそ、隠れた戦争の原因なのです。
・日常生活で、「争わない」「戦わない」コツは、人を批判しないことです。人と話していて、自分と違う意見だと、相手を批判したり、説き伏せようとしたりする人が多いのですが、それをやると争うことになってしまいます。
・「争わない」を貫くには、どんなに自分が正しいと思うことでも、誰かと衝突しそうになったら、一定のところでサッと引くことも大切です。
・しかし、彼らがそれでもやるというのなら、「いずれ必ず気がつく時が来る」と考えて、それを待ちます。
・私は、辺野古の海が戦争の道具である基地には決して成り得ないことを知っています。それが、この美しい大自然を創造した大宇宙の意志だからです。
・辺野古も同じです。「そんなことやめなさいよ」と言います。しかし、それ以上は争わないのです。万が一、工事が強行されても、300年後に生まれてくる子供たちは、再生した美しいサンゴを見を見るができるでしょう。
・今を生きる16の知恵
① 川の水のように自然の流れに沿う
② 自分の中のかすかな息吹を感じる繊細さを持つ
③ 他者と同じ息吹の中で生きていることを感じる
④ 興味のあることに集中する
⑤ 不安や両方持たない
⑥ 喜びを持って生きる
⑦ 感謝をもって生きる
絶えず祈れ.すべてのことに感謝せよ」という言葉がありますが、正にその通りです。
⑧ 風や太陽や月や星の語りかけを感じる
狭い意識にとらわれそうになったら、空を見上げてください。大自然と宇宙に思いをはせ、風、太陽、月、星々からのメッセージを受け取りましょう。
⑨ 木や草や花や石と語り合う
⑩ 人が喜ぶことを考える
⑪ 心を静かにする時間を持つ
⑫ 物を減らしてさわやかな環境にする
⑬ 天然の環境のもとで少量の食事をする
⑭ ゴミを出さない
⑮ 金や物や地位が自分を幸せにすると考えない
⑯ 他者の生き方を肯定する
追記 2023/06/11
ふと思い出して、調べてみましたら、亡くなっていたんですね、ご冥福をお祈りしたします。
経歴を拝見したら、この方のこと全然、分かってないと実感しました。忘れている?とも・・・・・・