本:食べない人たち 不食が人を健康にする 秋山 佳胤 (著), 森 美智代 (著), 山田 鷹夫 (著) |
不食とは、食べないほうが、心と体にとってどれだけ楽で、どれだけ多くの幸福をもたらすかを知ることなのです、と言う。
しかし、不思議なことに、不食と断食は、違う!のだ、そうだ。
断食とは、食べるのが人間として当然の行いですが、ある期間を定めて、食料なり水なりを断つことを言います。それは、基本的には修行の一環として行われます。最近は、ダイエット目的もあります。
今回話題の榎木孝明さんも、不食であって、断食ではない!と言われても、にわかに、受け入れられない話である!
不食実践者は、不食は気持ちの良いことで、時間を掛けさえすれば、普通の人でも出来る!!
そんな馬鹿な!と、一笑に付すか、信じてやるか!・・・やる人はいないだろうけど(笑)
この本には、何年も飲まず食わずの方、青汁だけで十何年生きている方、不食の実験をなさった方の話が満載です。さあ、信じるのか、一笑にふすか、あなたの自由です!
・不食とは、食べるのを我慢することではありません。食べないほうが、心と体にとってどれだけ楽で、それだけ多くの幸福をもたらすかを知ることなのです。
・その私とは、物事を決めつけない私。「ニュートラルな私」ともと言ってもよいでしょう。決めつけさえしなければ、そもそも人生で起こることすべてに、良い・悪いものもなければ、運・不運もないのです。実は、不食を実践してからの私はいつもそんな状態でいるのです。
・2006年から徐々に食べる量を減らしていた私は、2008年には、完全に「プラーナ(大気中のエネルギー=気とよばれるもの)」をとって生きていることに気がつきました。
・私にとって、不食ほど、楽に生きる道は他にはありません。まさかと思われるかもしれませんが、本当です。ある意味、不食とは、人間は肉体的存在ではなく、スピリット(魂)であることに気が付くための練習なのです。魂には何の束縛もありません。宇宙に遍在するエネルギーそのもので、いつも自由で、幸福でいられるのです。
・そして、何よりも私自身が不食の実験をしてみて分かったのは、もっと意外なことでした。「不食はそんなに難しいことではない」ということ。常識がじゃまをしているだけなのです。実際にやってみるとそれほど難しいことではありません。
・不食で大切なのは、食べないことを目標にするのではなく、食べないことに体を徐々に慣らしていくこと。不食では本来、強い飢餓感に悩むことありません。むしろ、食べないことが気持ちよく感じられるのが不食です。
・私の不食の実験は、まず肉と乳製品をすべてやめて、玄米菜食から始めました。それも慎重すぎるくらい、ゆっくりと徐々に減らしていきました。あくまでも体が慣れていく感覚に従いました。そして、慣れていくと、食べないことが気持ちよく感じられてくるのです。しかも、その体の感覚を大切にすればするほど、食事をすることが体とっていかに負担を強いるかがのがわかってきます。
・私はとりあえず一日一食を目指していたのですが、いつの間にか、さらに進んでプラーナ率が100パーセントになっていたのです。
・2013年、パレスティナ・イスラエルの平和の旅に参加したときには、パレスティナで急遽、現地のマラソン大会にでることになりました。その日も朝から水分も水分も取っていませんでしたが、走行中にはたっぷり汗をかいたにもかかわらず、完走後も喉の渇きは一切ありませんでした。この時、体に必要な水分もプラーナから合成されていることを改めて実感しました。純粋なエネルギーでもあるプラーナで生きたほうが、体にとっては効率が良く、疲れもたまらないのです。
・食事をするとなると、食材を買うこと、料理を作ること、食べること、食休みをすること、使った食器を洗うことまで含めて、かなりの時間を浪費することになります。それが一日三度となれば膨大な時間です。不食では、その時間がまるまる他のことに使えるのです。
・動物性のたんぱく質は、特に消化・吸収に時間がかかり、その負担がさらに大きくなります。食べれば食べるほど、人は疲れ老化が進むのです。
・なぜ、不食ができるのでしょうか。おそらく、そう考え始めたら答えが出なくなります。しかし、実際に不食の実験をしてみると、体が食べないことに慣れていって、次第に食べる量が減っていきます。これは事実です。
・不食をめざしていく過程で、私たちの体は徐々にプラーナで満たされていきます。それに連れて、食べ物への飢えも、精神的な飢餓感もしだいにおさまっていきます。
・ジャスムヒーンさんによれば、プラーナを実践しやすい八つのライフスタイルは、左のとおりです。
〈プラーナ生活を実践しやすくする八つのライフスタイル)
①瞑想
②祈り
③マインドマスタリー=感情に支配されるのではなく、感情を自分で主体的にコントロールすること
④ライトダイエット=食事の量と質を軽くしていくこと
⑤運動=適度な運動はプラーナ摂取を高め、筋力維持の助けになる
⑥奉仕
⑦自然の中で過ごす
⑧神聖な音楽、祈りの歌
これは、プラーナで暮らしている世界の人たちにアンケートをとり、その共通項をまとめたものです。また、ジャスムヒーンさんの瞑想の中で、聖母マリアが現れ、この八つのライフスタイルをいわれ、その内容は一致していたそうです。日々の生活の中で、無理なく実践できるものをとり入れることで、プラーナ生活がより容易になるものと思います。
・不食の人はもともと飢えることがないので、明日のことをあれこれ心配するより、いまを楽しむこと、いまを大切にすることを選択します。いつもあるのは「いま」です。いま以外には、時間は存在しません。目の前にあるのは、いつもいまであって、明日では無いのです。明日はあなたの頭の中にあるだけで、現実にあるのはいまだけです。そのいまを大切にしなければ、人生を大切にすることはできないでしょう。
・少食を実践すればいいこと嬉しいことが山のようにたくさんあります。中でも顕著なのは次の3点です。
①寿命が延びる、②免疫力・自然治癒力が高まる、③若返る
・不食をめざす第一歩
①間食・夜食を抜く、②朝食を抜く、③夕食だけにする、とにかく体が慣れるまで、先にススンデはいけません。④食事の質を変える、つまり、肉食を控えて、徐々に野菜中心の食事にしていきます。理想は一汁一菜の玄米菜食です。形にだわらず、体の感覚を大切にして食事の質を変えていくなら、ストレスにはなりません。いずれ、玄米菜食ほど美味しい食事がないことに気がつくでしょう。
・ヒマの人は食事の回数を減らすのは大変です。食事の回数を減らすと、ますますヒマになってしまうからです。つまり、食事とは、ヒマをつぶすための最高の手段なのです。
・誰でもできる不食のこつ①「体の声を聞く」、
不食のポイントが、「人は食べなくても生きていられる」という意識に変換することにある。
体の意識に従って、本能で動くのがスポーツです。不食のコツもここにあります。
・誰でもできる不食のこつ② 「不食ハイを体験してみよう」
要するに、頭があわてて判断しなければ、体は空腹に慣れていきます。不食で大切なのは、がまんではなく、この体が空腹に慣れていくというという感覚を知ることなのです。
・誰でもできる不食のこつ③ 「不食ではなく少食をめざす」
不食のコツの中で1番微妙なセンスが要求される部分をお話ししましょう。不食ができるかどうかは、実は不食そのものにはあまり関係ありません。すべては一日一食ができるかどうかにかかっています。一日一食を気持ちよく続けていくと、それが一日一食の微食にへと変わり、さらに限りなく不食へと続いていきます。
・誰でもできる不食のこつ④ 「10年かけるつもりでやる」
・誰でもできる不食のこつ⑤ 「すべてをゆだねる」
不食のコツ①から④理解し、さらに不食ハイを体験した人たちが、不食には個人の意識を超えた大きな力が働いていることも、なんとなくわかってくるかもしれません。その大きな力を感じ取り、それにすべてをゆだねるのが最後の不食のコツです。
・では、なぜ餓死があるのでしょうか。恐怖が餓死を引き起こす、と考えてください。それは不食の実験をしている人なら、よくわかると思います。体が食べないことに慣れるにつれて、恐怖の観念が次第に薄まっていきます。しかし、一日一食が習慣化しても、それでも「人は食べなければ飢えて死ぬ」という潜在意識からの情報におびえている自分をしばしば知覚することになるでしょう。餓死の恐怖はそれほど根深いのです。だからこそ、不食の実験は根気よく、長く続けていくことが大切なのです。逆に言うと、その恐怖が消えたら、その時には不食を達成していることになります。
・あなたが不食の道へと歩むのなら、怖いものはなくなります。もういくら税金が上がっても平気です。会社が突然、倒産しても路頭に迷うことはありません。お金のことを心配して、くよくよと生きていく必要はないのです。仕事をお金のためではなく、楽しむためにすることができます。仕事の好きな人は、その仕事がますます好きになるでしょう。
・不食では、病気とも無縁になります。病気のほとんどは食事に関係していることからも、これはわかるでしょう。
・不食を実践すれば、お金のかからない生活ができます。病気にもなりません。争うこともありません。その結果、あらゆる不安・悩みが消えていきます。