「医療否定本」に殺されないための48の真実 長尾和宏著 |
内容は、至極真っ当なことがかいてある、別に、医療否定本がどうのこうのと書かねばいいのにと思う。医療否定本は、近藤さんの本のことかな?それとも、もっと別な人の本も入っているのかな?
そこをきちんとしないと、いけないとは思う。
過剰医療に対するアンチテーゼとして、一連の医療否定本が出てきたのだと思うけど、
・医療否定本に書かれているのは、
がんの早期発見、早期治療はない
早期発見、早期治療で治ったがんは、そもそもがんではない
がんの手術の多くは無駄
抗がん剤は、がんを治すことも延命もしない
がんの苦痛の多くは治療が原因
がんはそのまま放置するのがいちばんよい
血糖値も血圧もコレステロール値も高いほうがよい
いかがでしょうか。斬新な主張に「えっ?」と驚かれたかと思います。
・これらの主張には、一部に真実を語っている部分がある一方、明らかに真実とは異なる部分が多々あります。
・高齢者の場合、薬の数が増えるほど、転倒のリスクが高くなる。
本来、薬の数のベストはゼロ。特に生活習慣病は、「1に食事、2に運動、3に薬」ですから、薬に頼らず、もっと養生を大切にすべき。薬をゼロに出来ないのなら、せめて、一種類から始めるべきです。
・「がん検診をかならず受けなさい」とは、わたしは言いません。検診によってがんがみつかり、早期発見、早期治療につながった例をたくさん見てきましあが、一方で、不必要な不安に悩まされる人もたくさん見てきたからです。
・メタボ検診は6年目を迎えますが、現場の人間として、目立った成果は出ていないように感じます。・・・メタボ健診制度として巨額な予算をかけてやるほどの予防効果には、疑問です。しかし、一度始めたものは簡単にやめられないのがこの国の性です。
・私は、これだけはどうしても譲れません。がんの早期発見、早期治療は絶対にあります!いくらでもあります!
・早期がんでも放置すれば死に至る。病理検査で間違いなくがんと診断されたものが、早期治療により完治しているのは「現実」です。
・「放置療法」は医療でなく、「監視療法」は医療だと思います。
・「闘う」というのは、西洋的な発想で、私はがんと「付き合う」のほうが、より日本人に合うのではと思ってます。
・手術も、抗がん剤治療も、放射線治療も、それぞれ日々、格段に進歩してます。
・がん患者ががんで死ぬとは限らない・・・手術が成功しても亡くなることはある
・国はもっと放射線治療が普及するように強力に推し進めるべきだと思います。
・健康診断や人間ドックで血圧やコレステロール、糖尿病などを指摘され、「薬をください」と言って来院される患者さんが、どれだけ多いことか。
・すでに充分にすぎるぐらい栄養を摂っている。むしろ摂りすぎている人が、さらにサプリメントを飲んでいます。
・真の親孝行とは何か。本人の希望を聞き、邪魔せずに見守ることがこそが、子が親にできる最後の親孝行ではないでしょうか。(そうであれば、嬉しいが・・・・・)
・平穏死を迎える10の条件
①平穏死できない現実を知ろう
②看取りの実績のある在宅医を探そう
③勇気をだして葬儀屋さんと話してみよう
④平穏死させてくれる施設を選ぼう
⑤リビングウィルを表明しよう
⑥転倒→骨折→寝たきりを予防しよう
⑦救急車を呼ぶ意味を考えよう
⑧脱水は友、胸水・腹水を安易に抜いてはいけない
⑨24時間ルールを誤解するな!自宅で死んでも警察沙汰にはならない。
⑩緩和医療の恩恵にあずかろう
・「最後こそ最高の医療を」というのも、おかしな話です。誤解を恐れずに言えば、最高の治療は元気な時に受けるもの。最後は自然に任せるのが、最良の医療なのです。