医学不要論 内海 聡著 |
要点は、
①医学(医療)の9割は不要である、病気は治せない
②平常基準(血圧、コレステロール、メタボ)を下げて病気を作りだし、
治せない病状なのに治療に通わすことと投薬によって、儲かる仕組みを作っている。
③健康保険システムが、現在の医学の源であり、医学を成り立たせてしまっている。
保険であるならば、もっと緊急事態の時のみ活用できるようにすべきである
④それに、反して、本来の西洋医学の原点である救急治療がピンチである。
⑤どうすればいいのか?(症状が)何もない状態を、健康と思っている限り、
この医学界の呪縛から逃れられることはない。
⑥症状は身体が出しているサインであり、正常の証であって、そのサインに従えば、
薬などに頼らなくても良くなるのは、生物として当たり前のことである。
⑦老人医療の基本は、栽培するような治療、延命治療などしてはいけない。
とにかく簡単に治療しないことが重要である。
血圧を下げる必要もないし、コレステロールも下げる必要もない。
骨粗鬆症の薬を飲む必要もなければ、胃薬を飲む必要もない。
⑧感染症かガンか低栄養やエネルギー喪失による老衰でなくなっていく。
それがあらゆる動物の基本なのだ。
⑨「健康でないことこそ」が人間として当然であって、常に不調を感じ、愚痴をこぼし、その不調とつきあいながら自然に生き死んでいくものである。
<抜き書き>
・医学問題について書かれた本は、日本中に多数あると思う。しかし、それらでさえ「医学が不要である」という見地に立って書かれているものはほとんどない。
・本当の医学とは本質的な治癒をもたらすものであり、それ以外は医学と呼ばない。病院に行かなくても済む状態になることが治癒であり、それ以外を治癒とは呼ばない。そして本来の医学は、人を幸せにするものではなく、人の死に立ち会い、力を尽くしても助けられないことを知っている。その中で一部の人だけが本当に死ぬ寸前の状態から回復して、幸せを副次的に感じるものでしかないのだ。
・医原病や医療システムによって数十万人が死んでいる。
・医師の間で知られている有名な逸話に「99%の医者は、自分ががんになった時に抗がん剤治療しない」というものがある。
・西洋医学ほど毒を扱い、人を殺す職業はないからだ。まさにその筆頭が精神科医である。
・世界的に有名な栄養学者であるロジャー・ウィリアムズ博士は、生命の維持のためには四六種類の栄養素がバランスよく摂られていることが不可欠であると提唱した。
・生命の輪、生命の外の輪、精神の輪を感じるべきである。
・「精神の輪」10の主要な感覚・考え方・思想
①常に自立し、人に頼らず解決する思想と持つこと
②自由は権利には責任が一体であることを理解すること
③社会や世界の構造を知るべく、一生かけて学ぶこと
④常に自己で選択し、決断し、その決断に対して自ら責任をとること
⑤因果関係を常に把握し、因果の輪廻を超えるべく努力すること
⑥抑圧と闘い、奴隷であることをやめること
⑦被害者意識と自己正当化の枠から脱出すること
⑧子どもや家庭や地球すべての生命を見つめ直し、最も価値あるものとすること
⑨自己を確立し、何のために生き、何を目的としているかを明確化すること
⑩常に物質に依存していることを戒め、物質依存から脱却しようとすること
・この健康保険システムそのものこそが、医学産業の源であり、医原病を生み出す源でもある。しかも、その健康保険システムにかかる医療費は、日本の国家財政を根底から破壊するレベルにまで肥大してきた。
・健康保険システムは、どのようなビジネスであっても担保されている”結果”の対価ではなく、通うことでカネが入るという、まさに直さないことを助長するシステムになっている。
・これまで述べてきたように、医学の大半は治療を受けるだけで悪化するか、慢性化させられしまう。その結果、金づる一人できあがるだけであり、健康保険システムはそのシステム維持に関して、尽きることなく金銭を提供しているにすぎない。
・それは人々のわがままと並列している。人々は自分の症状が全部なくなって、何も感じない状態にならない限り、満足できないのだ。逆の言い方をすれば、そうでもないとおかしいと思うくらい社会に洗脳されているといっていい。
・本来、皆さんが感じるその症状は、体のサインであり、正常の証であって、そのサインに従えば薬などに頼らなくても良くなるのは、生物として当たり前のことである。
・と、すれば、それらを考慮した上での医療における保険の真の価値とはなにか?それは、命がかかわるような状態、真の意味での西洋医学が役にたつという十数パーセントの状態、そこだけ保険が効いていれば十分な話である。
・医学不要論においても、肯定せざるをえない、現代医学とは、
①心筋梗塞、脳梗塞など梗塞性疾患の急性期、②くも膜下出血、潰瘍やガンから出血等の急性期、③肺炎、胆管炎など重症感染症、④交通事故、外傷、熱傷、等救急医学的処置、⑤誤嚥による窒息、溺水等の救急医学的処置、⑥腸閉塞、無尿など排泄にかかわる救急医学処置、⑦胎盤剥離、分娩等の産婦人科の救急処置、⑧失明、聴覚喪失などに関する救急医学的処置、⑨薬物中毒症や毒性物質の曝露に対する処置、⑩染色体や遺伝などの異常が100%分かっている疾患への対応、⑪未熟児の管理、⑫サイトカイン・ストームなど免疫の重症な異常状態への処置、つまり「ほうっておけば死ぬもの」「ほうっておけば死にそうになるもの」「ほうっておけば体の機能を喪失するもの」、ただこれだけが現代西洋医学が扱うべきものであるということだ。
・何歳から老人とするか難しいところだが、とにかく簡単に治療しないことが重要である。胃ろうなんてもってのほか、IVH(中心静脈栄養法)ももってのほか、人工呼吸も気管切開ももってのほか、老人はガンを治療する必要もないし、食べられなければひっそりと死んでいくのみである。
・血圧を下げる必要もないし、コレステロールも下げる必要もない。骨粗鬆症の薬を飲む必要もなければ、胃薬を飲む必要もない。そうして感染症かガンか低栄養やエネルギー喪失による老衰でなくなっていく。それがあらゆる動物の基本なのだ。
・それは「健康でないことことこそが人間として当然である」という考え方である。
人間は常に不調を感じ、愚痴をこぼし、その不調とつきあいながら自然に生き死んでいくものである。これは医学不要論を提唱するうえで決して外せない概念だ。
・たとえば下痢はバイ菌を外に押し出すための防御反応であり、それを止めると病状は長引いたり悪化したりする。そうではなく、その症状は必然であり、その症状を大事にしながら脱水や体力低下に気をつけながら下痢を自然に治まるのを待つことが、実際はもっとも人体の治療にとって有効なのだ。それを治そうと思うからこそ、医学の奴隷になる。健康ばかりを追い求めるからこそ、いろいろな商法が生まれ、詐欺も発生する。
・特に抗がん剤という存在のアホさ加減は、すでに多くの国民の知るところになっているが、それでも抗がん剤を使おうとする医師どころか患者側でもこれだ多数いることについて、日本人の愚かさと、医学による洗脳を感じずにはおれない。
・年間のガン利権は15兆円、抗ガン剤は0.1グラムで7万円、代表的抗ガン剤であるシクロホスファミドは毒ガス兵器であるマスタードガスと同義
・少し昔の話だが、カリフォルニア大学のハーディン・ジェームズ教授は1969年にアメリカガン学会で、「典型的な種類のガンでは、治療を拒否した患者の平均余命は12年6ヶ月である。しかし、外科手術その他の治療を受けた患者は、平均すると、そのわずか三年しか生きていない」
・中村仁一氏がいうように西洋医学を治療として用いない方が、痛みも少なく大往生できるという点では間違っていないと思う。
・コレストロールが高いことで得られるメリットは、感染症やガンなどの免疫に関する病気にかかりにくいということである。そもそも、コレストロールの薬はガンの発生率を増すほか、筋肉への影響などさまざまな副作用がある。
・以前は高血圧の基準は160/95であったが、現在の基準では130/85まで引き下げられている。
年間2500万人以上の降圧薬服用患者がいるとして、年間7万人が医学によって無駄に死亡している可能性があると浜氏は述べている。
・心不全によるドバーミンや血管拡張剤の使用は、それが救急時であり一時的であるからこそ効果が出る。硝酸剤は耐性がつくうえに、ドバーミンなどの劇薬はまさにそれそのものが毒であり、急性期の「毒をもって毒を制す」以外のときは有害極まりないからだ。
・私は、今までの老人たちに「胃ろう」をやってほしいかと聞いたときに、ただの一人たりとそれを望んだ人はいなかった。
・咳や痰は病気だから出ているわけではなく、治すための身体の反応として出ているのだ。さらにいえば、仮に咳や痰がつらくてもそれで命を落とすことはほとんどなく、また咳や痰が出るもとの原因が治せないなら、それは永久に飲み続けるよりないことを示している。
・タバコでこの病気になることはわかっているのに、それでタバコが普及していることもおかしければ、そのタバコを吸って病気になった後に、さも被害者であるかのように、無駄な対処療法を続け、しかもその診療費はかなり高額になる上に健康保険から支払われる、ということのバカさ加減である。
・インフルエンザワクチンは打たないで。日本でインフルエンザワクチンについて効果がないとする有名なレポートが、いわゆる前橋レポートだ。・・・要するにインフルエンザワクチンがいかに効果のないものであるかが示されている。
・砂糖は最凶というべき毒である。糖はコレステロールに影響を与え粥状動脈硬化を作り出す。この糖化は活性酸素を生み出し、過酸化を誘導する。糖化が進むと、体内では、AGEが生成され、それが、粥状動脈硬化を助長する。砂糖によって細胞は崩壊しやすくなり、ウィルスや細菌にも感染しやすくなり、アトピーなどアレルギーにもなりやすくなり、いわゆるメタボの主原因にもなり、ガンにもなりやすくなり、精神的にも人を狂わせる。
・ムコ多糖類についても書かねばならない。多糖類は糖がたくさんつながったものの総称であり、ムコはネバネバなどの意味を表す。いわゆる納豆やオクラや山芋などの類は、このムコ多糖類に属すると考えてよい。
・トランス脂肪は、糖類とともに、糖尿病、高血圧、コレステロール疾患、心臓血管の病気、ガン、リウマチ性関節炎等々あらゆるものに関与する。
・明らかなミスがなど何もなくても、医学という分野は本来、命を落とす分野なのだ。医学不要論では死にかけこそを扱いべきだと述べてきたが、それはどの分野より不確実であるにもかかわらず、何割かの確率でいつも救急医は訴えられる危険を抱えている。彼らはそれがあまりにバカらしいと考えているのだ。・・・・最善を尽くしても、恨み、訴えるという家族側の行為そのものが、世界中の救急治療を崩壊させていく。
・救急医学は西洋医学の原点であり、すべてである。なぜ、救急医学が衰退したのかを人々はあらためて考える必要がある。本来人々が予防、食、運動、社会毒などに気を配っていれば、慢性病で病院にかかることなどはほとんどなく、であれば救急のみが医学と病院の真なる目的として機能するはずなのだ。しかし、現代の医学はその救急を捨て、お金が儲けやすい方向にシフトし、それをむしろ一般の人が応援しているという、皮肉で愚かな状況となっているのだ。