中村好文著 普通の住宅、普通の別荘 |
ボートの三人男の中で、作者はボートを生活の舟とたとえ、娯楽、形式、流行、体裁、見栄、贅沢、快楽などの厄介な積み荷を投げ捨て「ただ必要なものだけを積み込んで生活の舟を軽やかにしたまえ」と説いています。余分なものを持たない質素な暮らしは、美徳であるといってもよいかもしれません。
どうやら私には、より小さい建物、より貧しい建物を目指す「向小心」が備わっているらしい。
もしかしたら私の夢は「エネルギーの自給自足住宅」をつくることではなく、自分自身に備わっている生活者の潜在能力を素手で発掘することだったのかもしれません。
三谷HUT:余分なものが身に付きにくいように「しつけ」てくれている、そんなふうな感じを持つことが。
三谷:自分はこれだけ持っていれば生きていける、自分の生活がすべてここにあるというのは、けっこう気持ちのいいものです。
山口:一番外側が網戸、ガラス戸、木戸(雨戸)、ブラインドという四層構造になっています。
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生意気な、生意気な家たち!住みたいって思います。