プレーキ修理前に車を買う人いない 福島の教訓生かせ |
ー仮にいま投票があるとしても新設に反対ですか。
「同じです。大事なことは対策がすべて実行されることです。私は福島の事故後、浪江町に入って、避難を強いられている人にも話を聞きました。生まれ育った家や故郷だけでなく、家族や友人とも離ればなれになる。二度と起こしてはならないとの思いを強く持ちました。すべての対策が実行されていない以上、もう事故が起きないとは、まだ誰も断言できないはずです」
ー委員長になる前からNRCに対してはいくぶん批判的だったと聞いています。何が問題ですか?
「最大の問題は委員の人選における原子力業界の影響力です。業界のお墨付きなしで委員になった人はほとんどいません。私は歎少ない1人で、いまの委員長もそうです」
『技術的にも人格的にも優れた委員はいますが、規制当局で最も大切なのは、業界の影響力に左右されない独立した気風です。今は多少なりとも原発に懐疑的な人は委員にはなれません。根本的におかしいです」
ー在任中は業界から色々な圧力があったのでしょうか。
「確かに、いつもありました。でも早い段階で、私に直接圧力をかけてもダメだと分かったみたいで、別の形でかけていたようです」
―圧カとは実際どんな形で?
「業界の幹部の人たちが直接会いに来て自分たちの望みを要求します。国会議員を経由してやってくる
こともあります。多くは対話や議論、疑問などの形で、彼らの力はとても浸透力があります」
ー使用済み燃料をどう管理・処分するかという問題が残ります。
「誰もがこの問題を解決する方法を知っています。保管場所を見つければいいだけのことです」
ー地元同意を前提とした民主主義で箭所が見つかるでしょうか。
「不可能とは思っていません。」「短期的には、(専用容器に詰める)乾式貯蔵なら地上でも管理できることが分かっています。歎百年間、安全に管理できるかどうかというのが目下の課題です。根本的な問題は起きないでしょう。でも、その間に最終処分埼が見つからなけれぱ原発をやめるしかない。それ以外の答えはないと思います」