前向き 吉沢久子さん著 |
・私は一人暮らしです。そういう意味では緊張して生きなければなりません。だから少しぐらい無理をしても、自分のことは自分でやる。
・そのためには、家の中が多少乱雑になっていても仕方ないと思っています。・・本来ならテーブルをきれいに片付けて食事をしたいと思います。でも、それをしているとすぐに仕事に戻れません。・・・・だから食事の時はきれいなお盆を料理に乗せて、このお盆の上が私のテーブルと区別します。
・一人暮らしは自分で自分を守っていかなければなりません。便利な生活の中で失われいく自分の能力について知っておく必要があります。多少は危険があったほうが気を抜かず真剣に取り組み、緊張感を持って暮すことができます。
・年を取るのは悲しいことでもなんでもありません。むしろ面白いことだと思っています。・・・きょうはきのうの続きなのに、きのうできたことがきょうはできなかったりします。それが年をとるということの不思議さではないでしょうか。
・年を重ね、時間持ちになった今だからこそ、思う存分、好きなことができます。でも、もし自分の中に「すべきことがあるなら「好きなこと」より先に取り組んだほうがいいかもしれません。
・気楽な趣味というより、もう少し仕事に近いような時間の過ごし方をするといいと思うのです。そうすれば興味の泉が尽きることはないでしょう。
・(阿部さん)好きなものや興味のあることは、すでに自分の中にあるのかもしれません。
・人との出会い、感激した瞬間は私だけにあるのではなく、みなさんの中にも必ずあります。自分の感覚や感性を常日頃磨いておけば、そんな宝物のような瞬間をいつまでも覚えておける。
・もの忘れはそのまま放っておく。見つけようと思って見つかるはず、ありません。だからもの忘れは放っておく。待ちの姿勢も大事です。
・失敗は発見のもと。くよくよしないチャンスに変える。失敗だって何かの発見につながるのです。
。ものに囲まれた豊かな生活もいいですが、なければないで工夫していく、それが暮らしの楽しみでもありました。
・この東日本大震災ではさらに「もの離れ」が進むのではないか、と私は思っています。一生懸命働いて買ったものが一瞬にして失われてしまう。そんなはなかなさを感じたらものへの執着がなくなるはずです。
・欲望のままに暮らすのではなく、大事なものが何かを見つけ出す。それこそが生活文化です。そんな文化がこれから先、根付いていくことを心から願っています。
・これから先、世の中がどうなっていくかわかりませんが、コツコツ働いて、いらないものや余分なものを買わない生活を心がければいいと思います。・・・そして質素に生きていけばいいのです。
・今の生活レベルと落とせない、と思うから不安な気持ちになるのです。自分を一定以上のところに置かず、何でもしようと踏み出す勇気があれば、どんな時代が来ようとも食べていけるものです。