潜在能力高い風力発電、FITの条件次第で普及へ 世界は5年間で発電量3倍に |
世界的には、ここ10年来再生エネブームが続いている。欧州が牽引し米国、中国などに伝播したが、主役は風力発電である。世界の電力需要の2.5%は風力で賄われている。電力に占める風力の割合が高い国を挙げると、デンマーク20%、ポルトガル16%、スペイン16%、アイルランド12%、ドイツ7%である。EU全体では6%で、中国と米国が2%、そして日本は0.4%となっている。
新規に設置された発電設備では、その10%以上は風車である。米国とEUでは35%以上を占め、発電設備の4%以上は風力発電となっている。こうした動きは、今後も続いていくと予想されている。多くの国は、電力需要の20%を風力で賄おうとの目標を掲げている。
風力発電が急速に普及している背景は、再生エネのなかではコストが低い(経済性)、資源が豊富にある(潜在性)、開発から運転までの期間が短い(迅速性)という長所が評価されているからである。ライフサイクルでみたときの二酸化炭素の排出も少ない。