耳が痛い、倹約 新宮 秀夫さん 朝日新聞 |
幸福な社会へ最大の資源
「限界効用逓減(=ありがたさがだんだん減ること)の法則」という経済学の概念があります。お菓子がない世界の子ども(筆者の小学生時代もそう)にはキャラメルー個で天に昇るほどうれしくても、いつも十分に食べている子どもは、とんでもない珍しいお菓子でないと喜びません。
消費の活性化、ぜいたくは麻薬と同じで、一時の快感(好景気)は得られても、すぐにさらなる快感が欲しくなります。その結果、膨大なエネルギーを浪費して取り返しのつかない環境破壊を招きかねません。
仮に、使いたい放題のエネルギーがやすやすと得られたとしても、それで幸せになれるどころか、働く意義を失って退廃におちいってしまうでしょう。むしろ、倹約一節約を実行すべきです。
環境破壊の危険性の少ないエネルギーは、当面は高価に思えても、それを大切に使う必然性があることは、人類が持続的に栄えるための原理なのだと思います。
先祖から受け継いだ自然環境をできる限りそのまま次の世代に手渡せる。それこそ、将来に続く幸福の第一歩にちがいありません。
エネルギー工学の基本を一言で要約すれば、「倹約一節約は最大の資源」なのです。 (おわり)
2017/02/16
改めて、見直しました。
、「倹約一節約は最大の資源」は、最大の資源なのか!