手元たまに見れば腕上達 う〜ん? |
実験は、机の下にあるハンドルで机の上の光を動かす装置を使った。光は腕の動きに連動して動くが、実際に腕が動く方向から約30度ずれで斜めに動くようにして誤差をつくった。何度も往復運動を繰り返し、それをどれだけ修正できるかを確かめた。
20~40代の計70人をグループに分けて実験した。光の動きを見続けたグループや2、3往復に1回ずつ見たグループは数百往復しても7度ほどずれたままだった。一方、4往復に1回だと3度、5往復に1回では4度まで修正できた。
脳がずれを修正しようとする際、前回の動きを参考にする。
NICTの池上剛研究員は「前々回やその前の情報が残っていると、逆の補正をしてしまうようだ」と話した。論文は米学会誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」に掲載された。朝日新聞(東山正宜)