すらすら読める方丈記 中野孝次著 |
古典の教科書で読んで以来?中野節が、心地よく、数寄のところが特に面白い!
これが隠棲のたのしみの至極だ。これこそが、現世でさんざん苦労した長明が晩年に及んでようやく手に入れた、生存の自由、誰にも遠慮する必要のない、したいときにまったくすべての時間が自分のものであるし、したくないときにはしないでいていい、極楽境なのである。ただしそれは信仰によって得たのではない。自分の好きなことは一つも棄てないままに実現した、生のたのしさなのである。あえていえば、それは「数奇」を極めた先にひらけた境地ということになろう。
他にも間取り図があります。「旧暦と暮らす」から。
考えるの特集にもあります。