これからの子どもに求められる「力」は何か。PISAは何をめざすのか。PISAを統括する経済協力開発機構(OECD)事務総長教育政策特別顧問のアンドレア・シュライヒヤー氏(46)の講演とインタビューから読み解く。
PISAの目的は「『学校で何を学んだか』ではなく『どう問題解決できるか』を測ることだ」と、シュライヒヤー氏は説く。インターネットで検索すれば、「答え」は何千、何万と出てくる。その中で何を選び、信じるか。自ら判断する「問題解決能力」の必要性が上がっている、という。「もう一つ必要なのは、対人関係能力だが、残念ながらPISAでは測れない」
グローバル化すれば、いい人材はいい仕事のある国に移り住む。結果的に国と国の格差が広がるのではないか?
氏はこう答えた。
「そういう考え方もある。しかし逆に、例えばアフリカに良い人材がいれば企業の方が動いていく。長い目で見ればそういう時代が来る」
最後に聞いてみた。日本の教育の課題は何だと思いますか? 「一人一人の生徒が学ぴへのモベーションを上げることだ。前より向上したが、他国よりまだ低い」と氏は指摘した。
「そのためには、授業を先生中心から生徒中心に変えることだ」 (聞き手・吉田美智子、今村優莉) 生徒中心に変えることは、なかなか、難しいような気がしますね。