オープンソリューション社会の構想 |
本書の掲げるソリューション設計の根底にあるのは、情報の流れの悪さゆえに、末端に散らばって孤立している人的物的資源の活用です。
<帯より>
社会に分散している分散している才能や情報をネットワークで結合すれば新たなエネルギーを生み出すことが可能だ。高齢化、環境問題セキュリティー問題をチャンスに転換し、日本を世界のフロントランナーに変える画期的提案。問題を成長のバネに変える仕組みを作る。
<著者の言いたいこと>
今われわれが手にしつつある、いつでも、どこでも、何にでもつながるオープンなネットワークは、多くのロスを大幅に削減することを可能とする。多様な能力や情報が結合して新たな価値を生み出すオープンソリューションによる新しい社会の構築は、情報ネットワークを構築さえすれば実現するものではない。新しい社会にふさわしい制度を用意しなければならないし、新たな経済圏の担い手になになりうるビジネスも育てていかなければならない。
<視点としては>
・オープンなネットワークを活用すれば、新しいエネルギーが生まれてくる。
・安全でありながら個人の創造性が生きる社会を作りたい
・絶対を求める危険、絶対の安全というのはないということだ、神ならぬ人が作るシステムは必ずダウンするものと考えるくらいがいい。
⇒皆がそう思ってくれれば良いのですが、ダウンしたら大変なことになります。
・環境に貢献するビジネスモデルの構築、効率化による資源節約効果、循環型システムの構築が可能ではないか!広範囲なレンタルが可能になってくる。
・無駄な競争、重複する投資は、避けよう!
・経済活動を通じて環境を守ることがビジネスとして利益の源泉となる仕組みの設計にぜひ取り組みたい。
・オープンかつ収益が上がる事業モデル確立
・すなわち情報ネットワークの整備によって、日本が21世紀の世界のあり方を提案し実現する絶好の位置に立っている。
・オープンなネットワークは、ロスを大幅に削減することを可能とする。環境への負荷を極小にしながら経済成長を図ることもできるはずだ。
・ネット上のオークションシステムでは、あらゆるジャンルの中古品が出品され取引されている。ある人間にとっては全くの余剰品で場所ふさぎと思われるものが、他者にとって大変大きな価値を持つことがある。
⇒自分もオークションをやっているので、この効用は本当に良く分かります。昔だったら手に入りにくいものがびっくりするくらい簡単に手に入ったり、こんなものは売れないだろうと思えるものが、結構高額?で売れたりします。
・ソリューション思考とは、安全でありながら個人の創造性が生きる社会、高価値産業を育成による日本経済の活性化、バリアフリーで能力が活用される社会、環境と成長が両立する経済システムの構築を目指します。
・情報開示による安全の確保。プライバシーを持ってくれる企業には、プレミアムが発生するという視点は、セキュリティー問題を単なるコストアップ要因ではなく、積極的にビジネスチャンスとして生かすことが可能であることを示唆している。