安藤忠夫さん 朝日新聞 人生の贈りもの |
結局、形じゃない心です。残したいのは心なんです。仮に建物がすべてなくなっても、写真が1枚残っていて、それを見た人が私の心を感じ取ってくれるなら、それは大変な幸せですよ。
読書をしていると、ときどき言葉で表現するのはいいな、強いもんだなと思いまずね。
雀の子そこのけそこのけ御馬が通るI。聴いた瞬間に、かわいらしい雀の姿と馬、そして一茶との関係。それがふわっと心に広がるでしょう。言葉は心が心にっながり続ける。建築は、モノですから、なかなかそれが難しいんマす。でも言葉では語りつくせない体験を与えることができるのも、建築だと思いますが。
(聞き手・小林 伸行)
仮に建物がすべてなくなってもなんて、思い切れるのだろうか・・・