夫婦研究の専門家が教える『別れる夫婦』の特徴 [ 写真拡大 ] |
家族心理治療専門家でワシントン大学客員教授のジョン・ガットマン博士は、長年家族研究を行っている。取り分け夫婦関係に関して造詣が深い。博士は15分だけ夫婦を観察すると、その夫婦が別れるかどうか分かるそうだ。確率は95%とほとんど外れない。そのおかげで、他の夫婦から食事に招待してもらえないそうだ。
博士によれば、夫婦関係が壊れる一番の理由は『ストレスの累積』。「夫婦が離婚する理由は、(夫と妻の)衝突の内容ではなく、衝突の仕方が原因になる」という。円満な夫婦でもケンカは無縁のことではない。お互い元々は他人同士、ケンカすることはむしろ自然。しかし、別れる夫婦と別れない夫婦の大きな違いは、『相手を変えようとしないこと』。ケンカで相手を正そうと思うことが、より大きな亀裂を2人の関係に生じさせる。ケンカの時でも、相手との向き合い方で、その後の結果が変わるようだ。
また、全くケンカをしなくとも、会話の乏しい夫婦も危険だ。夫婦生活が長くなれば、お互いの知らないことが増えて行き、2人の結束が弱くなる。日頃からお互いの本音を話すよう博士は勧めている。
◆円満な夫婦の特徴
1. 問題を早く解決しようとする
2. 話を整えて話す
3. (ケンカした時に)お互いに和解するように試みる
4. 相手の影響力を受け入れる
5. 感情の許容量が大きい
◆別れていく夫婦の特徴
1. 問題を出来るだけ先送りする
2. したい話だけする
3. (問題が)行くところまで行く
4. 相手の影響力を受け入れない
5. (夫か妻)どちら一方が、相手を完全に支配している
◆良好な夫婦関係を保つためのポイント
・ 「私(自分)」「君(相手)」ではなく「私たち」でストレスに対処する
・ 外部の敵(問題)を明確にして、協力して対処する
・ お互いが敏感になる問題に対しては、お互いが配慮をして注意を払う
夫婦関係だけでなく、会社や組織でも役立つ知恵ではないだろうか。